非日常スパイラル
8
「失礼します」
礼儀正しくお辞儀をして理事長室に入るリュウ。
俺は、リュウの後ろにくっついて入る。
俺らが入ってきたのに気づいた桜は、書類から顔を上げ、かけていた銀縁のめがねを外す。
「やっと来たのか・・・」
あれさ、めがね外す必要あんのかな?
「あっ、龍夜君細かい説明は任せた」
「・・・分かりました。」
仕事放棄かっ・・・!
ちゃんと説明しようよ!説明めんどいかもしれないけどさ、そこは、理事長が説明すんのが、学園ものの王道じゃん!
内心ツッコミを入れていたら、桜が、スッと上着のポケットから一枚のカードキーを机に置く。
だから、その動作に意味あんのかよっ!?
絶対ないだろっ!
って!あ・れ、はっ!!
「……カードキー?部屋の鍵と食堂などで使う財布代わりの…」
「……まぁー定番だよなカードキーは、後で使い方教えてやるから」
やっぱりか。さすが学園だな。
むー侮れん………
ちなみに、リュウが王道って知っているのは、俺と一緒に(無理矢理・・・?)BL本を読んでたから。
今じゃ、某アニメ店に一緒に買い物行ったりする。
「んじゃー行くか」
「ん?どこに?」
「俺の部屋。学園についてイロイロ説明あるから」
「あぁ、うん、そうだね」
桜が押しつけた、めんどい学園の説明あったんだね……
チラッと桜の顔を見るが、我かんせずと言った顔だ。
「じゃあね、桜!」
「あぁ、暇があれば遊びに来なさい・・・」
「うん、暇があれば来るよっ!」
萌を求めにだけどね。
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!