非日常スパイラル
６
♪♪♪〜・・・！
気まずい空気の中、またしても携帯がなる。自棄になってでると、殺気だった声が聞こえてきて、内心なきたくなった。
『礼桜、今どこにいる』
｢えっと、門の近く｣
『何でそんな所いる、迷ったわけではないだろ？』
あまりにも怖くて、いいわけができなくオドオドしてたら、いきなりリュウが携帯を俺から奪って会話し始める。
｢理事長、レオは俺が連れていきますので安心してください｣
そう言うと電源を切り、俺に返してくれる。
｢ほら、早く行くぞ｣
手をさしのべてきたので、意味が分からないが手を差し出した。
｢……？｣
｢すぐ迷子になるんだから、手を繋がないと危ないんじゃないか？｣
言われてすぐに理解できなかったが、理解したら、カァッと顔を赤くして手を離す。
｢すぐに子ども扱いすんなッ！！｣
｢クスクス悪かった。機嫌直してくれ、レオ｣
ムー、ずるい。
俺は、上目遣いでリュウを見上げた。
それを見たリュウは、笑みを深める。
｢リュウのバカっ｣
クスリ。
リュウは、甘い微笑をして口づけてきた。
｢……これで許してくれるか？レオ｣
｢しょうがないから許してあげる｣
リュウに抱きつくと、リュウも抱き返してくれた。
そんなことがすごく嬉しい。
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