[通常モード] [URL送信]

なんでなんだろうね
孤独と直感




『ここは・・・どこ?』



周りを見渡せば真っ黒な世界がずーっと続いていく

何も見えないはずなのに、自分だけが光って見える



不安


孤独




一人だという事実が急に怖くなった




俺は走って走って叫んだ




『獄寺くん!山本!』



ぼうっとゆらゆらと出てきた獄寺くんと山本の姿

一人じゃない



ほっと安心して手を伸ばす


そして山本が差し出した手を取ろうとしたら



消えた。






一人は怖い

嫌だ一人は

もう一人は嫌だ






『うっ!?』



突然、焼け付くような痛みが襲った

必死に胸を押さえる



『痛い・・・痛いよぅ・・・』




コツコツ



足跡が近づいてくる



コツリ



俺の前で足音がやんだ

ゆっくりと痛みを抑えながら顔を上げる




『誰・・・だっ』



黒尽くめで帽子を深く被っている。顔がよく見えない



『―――。』



その男が口を開き、何かを言っている

全く聞こえない




『―っ!?』



俺の頭にポッカリと小さな穴が開いた








「うわぁああああ!?」

「うるせーぞ」

「い゛!?」



勢いよく起き上がったと共に脳天に鋭い蹴りが入れられた

周りを見渡すといつもどおりの俺の部屋

真っ暗で孤独の世界ではない



「夢・・・か」




そう。先ほど見た恐ろしいものは夢



超直感



これは直感が俺に何かを伝えようとしていたのかもしれない

ただ、それは俺が死ぬのか・・・もしくは前世の俺の死に際なのか・・



俺は前世の死んだのは戦死だと知っている

ただそれだけであって、本当のことはまだ思い出せていない




「何一人でぶつぶつ言ってやがる。それはそうとツナ、ビックニュースだ」



そういうとリボーンはひょいっと布団の上に座り込んだ




「何だよ?」

「獄寺と山本とランボ、雲雀をファミリーに入れるぞ」

「なっ!?ていうかいつの間にランボと山本に会ったんだよ?」

「山本は学校にいたし見つけやすかったな。ランボはこの屋敷にいた」

「はぁ〜・・・」




本当はもう皆にいたい思いや辛い思いをさせたくない



だけど・・



こうやって皆にまた会えたのもまた何かの縁、いや、必然


俺が今否定したところで結局入れちゃうんだろうな



「なぁリボーン、俺リボーンに言わなくちゃいけないことがあるんだ」

「ん、なんだ。さっさといわねぇと頭ぶち抜くぞ」



チャキッと構えたリボーンに苦笑いしながら、俺の前世がボンゴレ10代目だという事を話した

そして皆も生まれ変わっているという事を順番に話して言った



リボーンはやっぱりなという顔で話を聞いていた





「と、いうわけなんだ」

「まぁ予想はしていたがな」

「やっぱり・・・」



がくっと肩を下げた

リボーンは布団から下りて扉へ向かった



「さっさと支度しろ。遅刻するぞ」

「えっ?あ、うん」



普通なら、「この俺様がねっちょり修行してやる」とか言いそうなのに、どうしたのだろう

首をかしげて出て行くリボーンを見つめた






[*前へ][次へ#]

18/20ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!