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なんでなんだろうね
傷つく心





バッタリ。







今日は休日だから勉強や家庭教師から逃げてゆっくりのんびりしたかった

気まぐれで商店街をぶらぶらしていたら偶然バッタリ鉢合わせ



雲雀さんと凪のデート最中に・・・



「あ・・こ、こんにちは〜・・・」

「こんにちは」

「・・・」



凪は可愛らしく挨拶した

雲雀さんはデート中を邪魔したのが気に障ったのかいらいらしていた



「えっと・・・」

「何」



かなり苛立っている様子

さすがにデート中はまずいよね・・



「デート中にすみませんね、なんか・・・じゃぁ俺はこれで。デート楽しんでくださいね」



そういって2人から離れた




泣いちゃ・・駄目だ










その後も適当にぶらぶら

いつの間にかケーキ屋さんの前にいた



「あ!あれは昨日でたばっかりの新作期間限定ケーキ!」



ステンドガラスに顔をぺったりとくっつける

きらきらした目でじーっと見つめる

なぜ見ているのか・・それは・・・・




俺が財布を忘れたからさ!HAHAHA!


・・・まぬけな自分が憎い



「はぁ〜・・・」



ため息をついた

諦めるしかない・・明日行けばいいし・・・



「そろそろ家に帰るかー・・」

「何を見てるんです?綱吉くん」



後ろから声がかけられたと思ったら骸だった



「綱美だってば」

「いえ、やはり貴方は綱吉くんなので綱吉くんです。それで、何を見てたんですか?」

「意味わかんないよ・・・あと、何も見てない」



スタスタと骸を無視し、歩く

すると服をひっぱられ骸に抱きつく形になった



「ぅわ!?」

「ケーキが欲しいのでしょう?買ってあげますよ?」

「え!いいの!?」



骸が神様に見える・・・

神に祈りを!!



とは一応感謝したが、この状況は気に入らない

すぐに離れ、店内に入った

いろんな種類のケーキやクッキー、どれも美味しそうなのばかりだ



「綱吉くんのためなら何個だって買って見せますよ!」



と骸が何か言っている


・・・そうだ!



「じゃぁ・・ここにあるもの全部!」



にっこりと笑顔を作った



たらり・・

骸は頬に少しの汗をかきながら「いいでしょう!」と財布を取り出した






「ありがとうございました!」



店員がお礼を言う

店を出ようと自動ドアの前に立つ


すると―・・



「あ」

「あ・・」

「骸様っ!」

「おや?」



本日2回目のデートの邪魔をしてしまいました

雲雀さんは凪が骸に抱きついたことで、さらに怒っている

ちゃっかりトンファーまで出している



「店内でそんな物騒な物を出さないでもらえますか。雲雀恭弥」

「五月蝿いよ変態ナポー。凪から離れろ」



トンファーを振り回す雲雀さん

それを避ける骸

俺は凪を骸から離れさせた


店が荒れるからやめてほしいよ・・まったく・・



雲雀さんも凪が抱きついただけなのにやりすぎ―・・










凪のために・・



凪の・・ため・・・



「ちょっと!店内で暴れないでよね2人とも!」



俺は感情を押し殺し、2人のケンカを止めた

急いで骸を引っ張り店を出て行く



ケーキ屋が見えなくなったところで足を止める





我慢していた涙が溢れ出る






くそぉ・・・俺の、バカ










後ろから優しく抱きしめる骸に暖かさを感じた






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