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暗いところから
怪我を





「いっつ〜っ!」

『ただの擦り傷だ。我慢しなさい』



暴力を受け流しているとは言え、多少の傷はついてないと不振に思われる


殴られている痕やあざはないが、傷はほとんど擦り傷だ




今、俺はジョットに消毒をしてもらっている


リロは出かけているらしい










『なぁ、いつまでこれを続けているつもりだ?十分楽しんだだろう』


「ん〜・・・それはそうなんだけど、まだ思いつかなくて」


『何をだ?』




ジョットは救急箱を棚に戻し、椅子にぎしっと音を立てながら座った




「あいつに地獄を味合わせる作戦」


『・・・』







ジョットは黙り込み、少し沈黙が続いた




そしてジョットが口を開いて言葉を発しようとしたとき






バンッ!!




扉が開いた




「・・・帰った」




「ユ、リィ?」




扉が勢いよく開けられて驚いたのと、今まであまり出てこなかったユリィが出てきたことに目を見開いた


そのまま俺に近づいて、持っていた紙袋から何かを取り出した





「これ、Aランクの霧属性のリング」

「俺に?」




ユリィはコクリと頷いた



俺はリングを受け取り、指にはめた




「ありがとう」




にこっと笑うとユリィの口元が少し緩んだ


そしてまた紙袋からリングを取り出した



「晴れと雲、その他の属性のリングとボックス」

「ありがとう・・。だけどなんで?」



「霧で作った綱吉。暴力される」




言葉が少し変だが、いいたい事は分かった


これを取りに出かけたのかと納得した




『怪我を増やすなよ』


「うん、大丈夫」




そうジョットに笑顔で答えると、ジョットはふっと笑い消えた






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