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雪少年
学校





「恭弥すごいっ、サイズがぴったりだ!」


初めて制服というものを着た

制服はかっこよくてぴかぴかしてて・・・ぴかぴかしていた

長袖と半袖があったが、俺は長袖を着た

もちろんその上にはマフラーと手袋


「じゃぁ行こっ?」


扉に手をかける

にこにこしている自分には恭弥がどんな顔をしているか分からない


「ねぇ、今何時か知ってて言ってるわけ」

「はい?」


はてなマークをまとわりつけながらも、ニコニコする俺

はぁとため息が聞こえる


「まだ4時だよ。行くのには早すぎる」

「あぁ、そうなんだ。じゃぁ俺2度寝してくるね」


笑顔が顔に張り付いて取れなくなった

心臓がドキドキする

(ものすごくワクワクしてる!)










「もう時間だよっ!行こうよぉ!きょ〜お〜やぁ〜!」


その場で足踏みをしながら恭弥が来るのを待つ


「お待たせ、行こうか」

「うんっ」


学校に向かって歩き出す


「僕は忙しいから一緒に居られる時間は限られるけど1人で平気?」


心配そうに顔を覗き込まれる

俺はにこりと笑った


「それ昨日聞いた。大丈夫だよ俺、人見知りしないから」

「そう、ならいいけど」


恭弥の横顔を見て思い出した


「そういえば恭弥、俺の名前呼んでくれないよね。俺は名前を呼んでいるのに不公平だと思う」


眉をひそめる

今までだって、「君」しか言われてこなかった

せめて沢田とか言って欲しかった


「そうだったかな。悪かったね・・・・綱吉」


ぼっと顔が赤くなる

嬉しい、嬉しいけどなんか変

恭弥のほうを見ると恭弥も少し顔が赤くなっていた




学校に着いた




恭弥は風紀委員って言う仕事をやるために応接室っていうところに立て篭もった

俺は職員室っていうとこに行き、HRっていうのが始まるまで立て篭もった


「沢田綱吉です。よろしくお願いします」


教室に入って自己紹介

放課に入ると皆が話しかけてきた


1人の男子が恭弥について話してきた


「いいか沢田。雲雀恭弥には絶対に近づくなよ?」

「なんで?」


いい人なのに

ていうか、俺1つ屋根の下で生活してるんだけどなぁ


「雲雀さんはな、この町の不良たちを占めてるそれはそれは、怖いお方なんだぞ」

「っ!・・・そうなのっ?」


占めてるってこの町をっ?

この町の頂点の人にあんな馴れ馴れしく話していたなんて

少しショックを受けた

次からは敬語にしよう





昼放課


俺は恭弥のいる応接室へ向かう途中だった

初めての学校で、山より狭い学校で


迷子になった


とりあえず、たまたま通りかかった人に聞いてみた


「応接室はどこですか?」


その人は驚いた顔をして声を震わせて教えてくれた

俺はなんとか応接室にたどり着き、扉を開けた

中にいたのは恭弥とリーゼントで明らかに成人の人がいた

リーゼントの人は俺を見て目を丸くしていた


「綱吉、よくこれたね」

「道を教えてくれt・・・くれましたからっ」


危ない危ないため口になるとこだった

とりあえず、目の前にあるソファに座った


「草壁、下がっていいよ」

「はっ」

(草壁さんかぁ〜、部下っていうのかな。あれ)


草壁さんが出て行った後、恭弥は眉をひそめて隣に座った


「ねぇ、さっきなんで敬語に言い換えたの」


きっと変だと思ったと思う

いつもタメだから


「恭弥がこの町の不良を占めるえらい人だって聞いたから・・・」

「敬語使われると落ち着かない」


はぁとため息をつく恭弥


「うん、わかった。んで、今日の昼は?」

「カキ氷でしょ。コーラ味」


1人半前のカキ氷が机の上に置かれる

冷たいものは好きだ

冷たいものしか好きになれない

カキ氷を一口を大きく食べる


「お腹壊さないでよね」


お腹壊す?

笑わせないでよ


「俺は雪少年だよ?」


心配なんかしなくても

お腹は壊さないよ






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あきゅろす。
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