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貴方と過ごした時間は忘れません
初詣





今日はヒバリさんと初詣の日


『夜の11時半に並中で』

『迎えに行くよ』

『いいですか?』

『うん』

『・・・分かりました。待ってますね』


メール返信完了

ハルに一緒に行こうと誘われたが断った

冬休みで唯一ヒバリさんと出かける機会なのだ

ヒバリさんは冬休みに入ってから、俺の部屋に来るようになっていて

夏休みとは逆パターンだ



もうすぐ11時半

ふふっと笑った

なんでだろう

ものすごく楽しみだ


「何笑ってるの」

「へっ?」


声のするほうを見ると窓にヒバリさんがいた


「ヒバリさんっ、入るなら玄関にしてくださいっ」

「いいから行くよ」


俺の手をとり、窓の方に連れてかれる


「ちょっと!ヒバリさん!俺は玄関の方からでるんで玄関で待っててください!」


必死に止めた

分かってくれたのか、手を離してくれた

手を離されたのは少し、嫌だなぁと思った

玄関をでるとヒバリさんが待っててくれた


「さっ、行きましょう」


ニコニコしながら歩く

神社に着くと夏祭りのときより多くの人たちがあふれていて

ヒバリさんの存在に気づく人などいない

ヒバリさんを見ると嫌なオーラが出ていた


「ひ、ヒバリさん!この林の向こうにもありますからそっちいきましょう!」


手をひっぱって林の方に行こうとするが

人があふれすぎていてすぐに手が離れ、人の波に流される


「わわっ」


ヒバリさんを見失った

そして流される


「ヒバリさんっ」


叫んだとき、パシッと手を掴まれた

手の主はヒバリさんだった


「ヒバリさん!」


ほっとした

なんとか林の方に抜けた


「ひ、ヒバリさん・・・いつまで、手繋いでるんですか・・?」

「こうしないと離れるだろう?」

「さっきは確かに離れてしまいましたけど、こっちに来たらもう離れませんよ」


顔が赤くなる

心がドキドキする

俺はまだ、この正体を知らない


「離してほしいの?」


クスリと笑う

かぁっとさらに赤くなった


「は、なしてほ、しくはないですけど・・・」

「じゃぁいいよね」


こくりと頷く

なんかカップルみたいだ

(ん?カップル?)

カップルって好きな人同士の集まりだよね?

俺、もしかして・・・

いや、もしかしなくても―






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