開始 「…困ったな〜、」 再度、青年たちを見た。 「どう、しよう…」 一人は赤っぽい茶色と言うべきか、そんな髪色をした青年だ。 年は十九ぐらいだろうか。 もう一人は、長髪に黒いろの髪。年は二十歳を越えたぐらいか。 いずれにしても、自分で運べる訳がないんだ。 一人ならまだしも、 「二人は…な、今年十六になる僕じゃ……」 一人でぶつぶつと、言っていると、地面の方から声が聞こえた。 「…ぅん……あ…ここは…?」 赤髪の青年が起き上がるにつれて、黒髪の青年も起き上がる。 「…っ、何処だ…ここ」 「あの、大丈夫ですか…?」 声を掛ければ、二人の青年は、 声の主を見上げた。 [*前へ][次へ#] |