物語【永久編】
〜急かされた時花の、生む奇跡〜
オレが微笑うと
いつもは鋭い視線を寄越す紅い瞳を閉じて、小さく貴方は微笑う
共に過ごす度に、その回数が増えても
貴方の笑顔が珍しい気がして
オレは目を細めて、魅入るんだ
お前の微笑い顏は何処か、泣き笑いの様なのに
この上無く感情をぶつけられている様で
つい、つられた様に俺も微笑う
目を細めたその奥の翠の瞳で
食い入る様に見られている事も知っている
その瞳が向けられるのを知っているから
俺は敢えて、目を閉じる
貴方がオレに笑顔を向けてくれるなんて
昔は想像も出来なかった
お前が泣く様に微笑う事を
全く知らずに居た
ねぇ、貴方の事が、大切で大切で
己の命なんかよりも、大切過ぎて、困る程なんだよ…
お前を守ってゆきたいと思う
お前のその儚くも綺麗な笑顔が、曇る事の無い様に…
窓の外の桜を
早めに咲かせてみようか
未だ、雪が残っているけれど―…
貴方が生まれた國の、象徴だから
「…桜を、見ようか」
…まだ、雪も解けていないと言うのに
だが、気紛れの様な言い方でも、何か理由が有るのだろう
それに
桜は、嫌いじゃない…
「…あぁ」
雪と桜…
その空間で微笑む
貴方は…
お前は…
至極、綺麗だろう―…
雪の上に咲く桜…
奇跡の様な事
二人が共に在る事実に何処か似ていて
貴方との永遠を祈っているけれど
お前を簡単に失うつもりは無いが
今少し
時に背いて、早めに堪能してみようか
共に在る、掛け替えの無い
奇跡の様な、この時と…
貴方の…
お前の…
その、笑顔を―…
(END)
★あとがき★(追記2011.5.3)
CLAPから、こちら、永久編に引っ張って参りました。
何処に置こうかなぁ〜と悩んだんですが、これから続いてゆく飛影と蔵馬、二人の未来を綴ってゆく、永久編…
内容も見合うし、永久編スタートにはコレだ！と思いまして…
(使い回しって聞こえたけど、誰だ？！笑)
これから永久(とわ)編、宜しくお願い致します＾＾
【CLAP時のコメント】
思い立って書きました。
蔵馬と飛影の掛け合いでした。
暫くCLAP更新出来てなくて、しかもこの感じ。。。
大変、申し訳ございませ…orz
でも、こんな時だからこそ、大切な人が側に居る事が奇跡の様な事だと…
ウチの二人に感じて貰いたく…。。。
お読み下さった皆様、いつもCLAP下さる皆様、本当に有難うございました＾＾
2011.3.30...☆
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