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短編。
ワイン(ミホーク 甘)
ミホークはワインを好む。
「東の海の酒は味が薄い。」
「いや、よく飲めるね。ワイン。」
私はもとからワインが苦手なせいかミホークの感想を
よく理解することは困難だった。
「主は嫌いか?」
「いや、カクテルとか焼酎はいいんだけどワインはちょっと好きじゃない。」
「そうか。」
味が薄い、と評価しつつも嗜むミホークに矛盾を感じた。
「ミク。来い。」
なにを企んでいるのか嫌な予感がした。
「なに...って、ちょ...」
いきなり襟元を引き寄せられ、ミホークの顔が近くに来る。ああ、予感的中だな、と思った時にはもう遅く
彼の口から自身の口へぬるい液体が流し込まれる。
しばらく味を楽しむようにした彼の舌はゆっくり離れていった。
「..っ、変態...」
「ほう、そのわりには抵抗しなかったではないか。」
ニヒルな笑みを浮かべるミホークは、どこか艶めしく満足そうな顔をしていた。
酒が回ったせいか、それとも羞恥心のせいか体が火照ってきた気がする。
「...で、うまかったか?」
いまだ舌にまとわりつくぬるい液体を喉に押し込んだ。
「あんたのせいで余計嫌いになったし。バーカ。」

でもほんのり甘かった気がするのは気のせいだと思いたい。



未成年の飲酒はあかんで。

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