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pathetic
文化祭<後夜祭2>


『後悔先に立たず』




「あっ、かすがちゃーん!!」
「あれ、一人でござるか?」
「なぁ……苗字達、見てねェか?」
そう聞くと、返ってきた答えは“見ていない”。

「HA!?じゃぁ、アイツらは何処に!?」
「探すぞ」

その後別れて探していると、いつの間にか風船上げは始まってしまい。
「……苗字と、一緒にやりたかったんだが」
呟きは闇に呑まれて消えた。

「HEY!見つかったか?」
「いや、まだだ」
「SHIT!!一体何処に行ったんだ!?」
ただ事じゃない、と焦り始めたその時――
バァン!!
夜空に、花火が開いた。
しかしこれは文化祭の予定にはなかったものだ。

「…怪しいな」
「大方、視線を集めるための細工だろうな」
「っつーことは…」

話し込む二人の背後に、ふいに気配。
振り向いて彼の話を聞く。
「旦那!!校舎内で何かしらの動きがあった。皆も向かってる!!」

「OH!わかった」
「やっぱり何かあったみてェだな!!」
そして二人は、人の合間を縫って走り出した。



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