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pathetic
文化祭<後夜祭>


『何が何でも…』





文化祭も2日目の後半に入り(←まだ文化祭か)、あと残すは後夜祭のみとなった。

『校内に残っている生徒の皆さんはぜひグラウンドへ集まってください!』

校内放送を聞き、夕暮れのグラウンドには生徒が続々と集まり始める。


「AH〜。あっというまだったな、案外。」

「そうでござるな。なんとなく名残惜しい。」

「…旦那は出店回って食べてばっかだったでしょ。」

「結局、校内1位は三年三組に持ってかれたしな。」

「だから執事喫茶などは邪道だと申したのだ。」

「いーじゃねぇか!楽しかったし!さ、俺達もグラウンドに行こうぜ!」


後夜祭ではフォークダンスの後、風船を一人一個空に上げるという伝統があった。

何故か後夜祭の後にカップルが増えるのも毎年のこと。




「あれ?妹(仮)ちゃんたちは?5時にココって約束したのに」

「慶次…お前いい加減にしろ。仮ってなんだ仮って。」

「クラスの片付けから見てないけど…」

「もうグラウンドに行ってるのではないでござるか?」

「アイツは約束を破るような奴じゃねぇ。」

「でもほら、俺ら10分くらい遅れちゃったし、かすがちゃんとかと先に行ったんじゃないか?」

「きっとそーだよ。俺様達も行こう。先に行ってれば合流できるし!」


「…そーだな。」



なんとなく納得しない2人を残したまま、校舎を後にした。





…なんでこの時もう少しだけでも待っていなかったのか…。




俺はこの後、後悔先に立たずっていう意味を実感させられたんだ…。





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