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pathetic
文化祭<計画>


文化祭…それはウチの学園の三大行事の1つ。



学園内の出し物…出店とかを競い合う。
1位のクラスには学園長からトマトジュース1箱が贈られる。


(そのトマトジュースもまた絶品らしい…。)





そんなこんなでうちらもついに3年目に入ったわけで。

クラスが熱くなっているのもおかしくない。




「Hey!何かやりたいものある人!Hand Up!」

文化祭委員の政宗の声で話し合いが始まった。


「お化け屋敷!」
「休憩所!」
「…占い。」
「漫才!」


などいろいろと声があがる。

「ん〜…どれもなんとなくパッとしねぇよな。」

そう呟いたのは隣の慶次。

「だって毎年やってるのってこれくらいじゃん!」

「そうだよ。」

「毎年やってるものって案外目をひかないし…それに俺ら3年だぜ?もっとこう…なんというか…」


「じゃ、慶次、お前何か案があるんだよな?」

「え゙。」

「異議を唱えるということはそれなりの意見があってこそ…」


元親の問い掛けに更に追い撃ちをかけるような元就の言葉。


慶次は途端に目を泳がせて「えー」とか「うーん」とかうなる。


そんな時、一つ声が上がった。





「執事喫茶がいいと思いまーす」




「「「「………は?!」」」」



男子は一斉に視線を集めた先。



そこは我等がクラス委員長兼生徒会副会長の玲姿が。

男子が「まさか副会長からそんな案が出るなんて」と驚きを隠せない中、その副会長は更に言った。



「だって、ウチのクラス世に言うイケメンが多いし?今まで執事喫茶なんてなかったよ。」


確かに…と女子からは頷きや同意の反応。


しかし、


「イケメンてあの6人くらいだ…」

「ま、竹中と成実も女子からは人気はあるけど。」

「残りの俺達の立場ないよな〜」



と男子からは嘆き…に近い声。





「それなら、男子ばかりに嫌な思いをさせないように、女子はメイド喫茶にしない?」

一人の女子の声。


「メイド服!」

「「いいかも!」」

複数の女子からキャピキャピした反応…


あたしはその時ニヤリと口角をあげた副会長の姿を見ました、ハイ。


(最初から計画通りってね…恐れいりました、副会長。)


…「それなら」「女子のメイド姿が見れるなら」と男子も何故か盛り上がり始め、多数決の結果、



男子は執事
女子はメイド

で喫茶店

に決定。
教室は分かれることになった。




準備はどーする、衣装は?
などと盛り上がり始め、話し合いが進む中、乗り気にならない男が1人。


「我は執事などというものはやりたくない。」

「まぁまぁ、そういわずにさ!」

もう一人のクラス委員の元就だ。


「某、毛利殿の執事姿をみたらきっと美衣殿は喜ぶと思うでござる。」

『確かに。美衣なら「わぁあ、就くんカッコイイ!」とかいって写メりそう(笑)』

「…あやつもメイド服とやらを着るのが我は気にいらぬ。」


「元就、それ完璧に嫉妬だろ!」

「かわいい美衣ちゃんにならお客さんいっぱい来るだろうしね〜。」


ハハハと笑う三人に大分腹を立てている様子の元就…




さて…このクラスはうまく行くのやらと佐助は呆れたように見守っていた…。


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あきゅろす。
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