SK長編 嚆矢 「今日は一段と調子が良いようだな。」 言われてみればそうかもしれない、と思った。 まだ日が出始めたころ。 いつも通りO.S.(オーバーソウル)による修行をしているのだが、今日はいつもより幾分か調子が良い。 巫力を消費するペースが手にとるようにわかるし、マク曰く動きにもキレがあるのだとか。 こうやってマクが誉めてくれるのは珍しいことだ。 気分もよくなるというもの。 「う、…」 家から少し離れたところから、呻き声が届いた。 声のした方向を見渡してみる。 しかし見当たらない。 「…だれ。」 [*前へ][次へ#] [戻る] |