◇Novel
◆弥栄霊耀様より相互記念/倉持夢








「あのー…」




青道高校野球部を分け合って訪ねてきたのはきなこだった。




「誰もいない…」




きなこの声だけが部室内に響き渡るのがわかるくらいに、部室には生物の気配がなかった。





きなこは今日はある人物から呼び出しをくらっていた。





それは彼氏の倉持洋一からである。







「よーいちー…?いるのぉー…?」






まだ入ろうとせず、入り口のドアから顔を出して呼んでみるが、返事はない。




きなこは勇気を振り絞って部室内に入ってみることにした。




「よーいちー…?」




返事はない。




きなこはどんどん奥へと進む。




「よーいちぃー…」




ギィィ…




「!!!」




突然後ろからロッカーの閉まる音が聞こえて、きなこは反射でふり向いた。




しかし、人影は見当たらない。




きなこはだんだん怖くなってきた。




「よー…いち…」




そう小さく愛しいあの人の名前を呼んだ。




ガシャンッ!!!




視界の隅のロッカーが突然開いた。




きなこは怖くなって目を瞑り、その場にしゃがみこんだ。




怖くて怖くて、叫びそうになったとき、後ろから口を押さえられてそれを阻まれた。




「しー!!俺だよ」




その温かい声の持ち主は…まさしく愛しい彼だった。




「よー…いち…っ!!」




心臓が止まるかと思った。





「わりーわりー!脅かしてやろうと思って!」




そんな冗談を聞いて、きなこは我慢していた涙が溢れ出てきた。




「お、おいっ!!」




「洋一の……洋一のっ……!!!」




その先が涙に拒まれて何も言えなかった。




本当にびっくりしたし、怖かったし………





あなたが傍にいないことで、私はこんなにも何もできないのだと思った。





「バーカ。何泣いてるんだよ」




慰め方も不器用なあなたは、私の頭をそっと2、3度撫でて、そっと「大丈夫」と囁いただけだった。





でも、私のとってそれだけで、安心できたし、幸せだった。







「わりーな、きなこ」








その言葉が今でも耳に残っている。







end



あとがき。


きなこ様。
この度はお友達(相互)させていただきまして、誠にありがとうございます!
下手な小説ではございますが、好きなようにしてやってください。



うはぁー…
倉持じゃなぁーい!!叫
こんなの倉持じゃなぁぁぁぁぁぁぁーい!!絶叫
きなこ様ほんとお待たせした上にこんな小説で申し訳ないです…撃沈
もっと精進いたしますorz←


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弥栄様素敵な小説ありがとうございました!
にやにやしてますかなり←
もっちカッコイイです★

きなこ

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あきゅろす。
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