生徒会長 「……あら?転校生?」 見慣れない校舎に入ると、いきなり女子生徒に声をかけられた。 とりあえず僕は頷く。結構綺麗な人だ。下の方で髪を1つに縛っている。 「やっぱり転校生なのね。教員室、案内するわよ」 『え、いや』 いきなり声かけてきてどんどん話進めてるよこの人。 「いいのよ。どうせ貴方に学校の案内するの、私だったし」 は?と彼女を見る。 「私は中西利奈。生徒会長よ」 よろしくね、と手を出される。 へえ、この人が生徒会長。だから転校生が来るって知ってたのか。 僕は差し出された手を握り返す。 『……僕は枝坂柊。よろしく、生徒会長さん』 名前教えたんだから名前で呼びなさいよと笑って言う彼女に、僕も釣られて笑った。 <==> |