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幼馴染
真相
武士と一緒に暮らし始めて既に2カ月。

高校の頃も一緒には住んでいたけれど、やはり想いが通じあって一緒に住むと言うのは凄く心からの幸せを感じる。

武士は高校の頃よりも更に俺にベッタリで、テレビを見ている時すら、ソファーに座る武士の上に俺を座らせて、抱きしめられている。

そして時折、テレビを見ている俺の頬にキスをするのだ。

「武士……普通にテレビを見ろよ。」

「ん?テレビ、見てるよ。でもテレビを見ているヨシ君もみたいし、ヨシ君の首筋に埋もれたりしたいからここでいいんだ。」

「埋もれるって……。」

俺達がそんな事を言っている間にもテレビのドラマは話が進んでいる。

『どうして浮気なんてしたのよ!私はあなたのなんだったの?!』

『ち、違う!話を……!』

『話なんて聞きたくないわっ!私達、もう終りね!』 

そんなテレビを見ながら武士はポツッと呟いた。

「ヨシ君……もう二度と他の人間なんて抱かないから俺を捨てないでね。ヨシ君との終わりなんて、もう二度と経験したくないからさ。」

落ち込み、反省気味に言う武士に俺は少し笑う。

「そうだな、その代わり二度と他の人間を抱かないって言う約束を守ってくれよ。俺が相手にできない時はオナニーで我慢してくれよな。」

俺がそう言うと、武士は怒った顔になった。

「え?武士、なんで急に怒って無言になっているんだ?」

「だって!どうしてそんな矛盾している事を言うの?!他の人間を抱かないでって言う癖にオナニーで我慢なんて、オナニーって好きじゃない人間を抱く事じゃないかっ!」

「はぁ?」

「え?ヨシ君こそ何をオナニーって言ってるの?」

「ちょ、ちょっと待て、武士。ちょっと整理しよう。」

「う、うん。」

「オナニーって一人Hの事だよな。」

「だから、自分の好きじゃない人相手だから1人Hって言うんじゃないの?」

「えーと、右手で処理するとか言うよな?」

「そうなの?それは聞いた事なかったなぁ……右手で何を処理するの?それって左じゃ駄目なの?」

「なんで好きじゃない人間とHする事がオナニーなんて言うんだよ!それはただの浮気じゃないか。」

「えぇぇ?違うよ。浮気は心が傾く事で身体だけの関係ならオナニーって言うんじゃないの?だって、最初の女も、他の女の子も言っていたもの。『あなたが私を好きじゃなくても構わない。オナニーの道具として使って』とか、『オナニーで構わないから抱いて。』とか、『好きな人を想像しながらするHはオナニーよ。』とか……あんなに何人もの女の子達が間違っているとは思えないんだけど。」

そんな武士の言葉に俺は頭を抱えた。

「なんで女の子達はそんな事を?武士、何か心当たりあるか?」

「えっと……そうだ。好きな人がいるけど、その人とはH出来ない。だけどムラムラする時にどうしたらいい?って誰かに聞いたんだ。そしたら誰かがオナニーで我慢しろって言いだして……それで女の子達が『じゃあオナニーを手伝ってあげる。』とか、『好きな人が無理なら私を抱いて良いよ。オナニーさせてあげる。』って言いだした気がする。」

そう言えば高校時代、武士には経験豊富すぎて馬鹿にされそうだと、男の友人関係はそう言ったエロい雑談の中に武士は入れなかった。

更に女の子達が言った言葉に惑わされた上に、何人もの子が同じ言葉の知識を埋め込んで現在に至っていると言う事なのか?

そんな勘違いが発覚して、本当に高校の頃の俺達は肌を合わせていても言葉と言うコミニュケーションが足りなかったんだなぁと思った。

「気持ちがどうであろうと抱けば浮気だ!だから、ちゃんとしたオナニーの仕方は後で……ベッドで教えてやるよ。」

「ヨシ君、顔が真っ赤。後でと言わずに今からじゃ駄目?」

武士のそんな言葉で、そんなに夜も更けていないうちから俺は寝室に引っ張り込まれた。

「うわ、ちょっ!武士!」

「俺が間違わないように、ちゃんと教えてね。」

end

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