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◆◇風雷絵巻◇◆
微笑んだ子

「そんなに泣くな。よく見たらオメェ男じゃねぇかよ。俺もひとりなんだ。
…泣いたら腹減っただろ?食いかけだけど、食え」

ぶっきらぼうにも優しく声をかけると、しばらく固まっていた竜の子だったが、ほどなくして、手のひらの握り飯をむしゃむしゃと、あっという間にたいらげてしまった。


「はは!その調子だ。母ちゃんが見つかるまで、俺んトコいればいい。」

ぽんと頭に手を乗せて微笑むと、竜の子も、何となく微笑んだような気がした。



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あきゅろす。
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