銀魂裏恋(裏夢小説)
沖田:甘夢。11
「……総悟さん、どうしたんですか!?」
突然赤面した俺をみて、美穂が慌てた。
熱でもあるんですか、と額に手を置かれそうになる。
「…いや、大丈夫でィ。これは…アレでさァ……」
取り繕おうと、言葉を頭のなかで探していると。
妙な、胸騒ぎがした。
……誰かに、見られている気がしたんでさァ
不審に思い、立ち止まって後ろを振り返る。
視線を感じた方向に目を向けると
俺たちの数メートル後方にある、電信柱の後ろから
こちらをじっと見つめる輩がいた。
……アレが…
美穂のストーカかもしれないねィ。
「……総悟さん……?」
美穂は、突然に足を止められて困惑していた。
「……見付やしたよ、ストーカー男を」
小声で、素早く美穂に告げてやる。
「……え!?」
美穂の顔が青ざめる。
少しだけ、殺気を込めてそいつを睨むと。
そいつは、ビクリと肩を揺らして
走り去っていった。
「美穂、ここで待ってて下せェ。
待ちなせェ!!……逃がしやせんよ…!!」
俺は、美穂を置いてそいつを追い掛けた。
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