小説(VOC@LOID) ミカヅキ ミカヅキ 叶わない恋をしている。 其処に居るのに手が届かない。 僕よりも年上で、当たり前なんだけど、僕よりも色んな知識があって、その低い声も高い声も綺麗で、その声だけで誰もが耳を傾けてしまう。 その綺麗な細くて白い指も、青く塗られた爪も・・・なんだろう、ほんとむかつくぐらい触りたくてしょうがない。 「レン?」 いつもの兄の声でハッとレンは頭を上げた。 僕、一体何考えていたんだ。 「なんだよ。KAITO」 いつものようにぶっきらぼうに返してみせる。 「違うだろ。レン。お兄ちゃんでしょ」 また、それかよ・・・ レンはプイッと横を向いた。 KAITOのため息が聞こえる。 ・ ・・いつだってそうだ。KAITOは兄弟が大好きだ。 いや、僕だけじゃない・・・ミク姉だってリンだってメイコ姉さんだって・・カイトはみんなが大好きなんだ。 もちろんマスターだって・・・ だから、はじめてカイトと会ったとき・・・・リンには「二人目の妹だね。宜しくね、リン」って笑った。 僕には「弟欲しかったんだ。宜しくね、レン」って頭を撫でた。 その日からカイトは僕に「おにいちゃん」って呼んでほしいらしい・・・ ま、そりゃそうだよな。ほんとに「おにいちゃん」なんだから・・・ でも、僕は呼びたくなかった・・・ だって呼んでしまったら・・・本当に僕の「おにいちゃん」になってしまって・・・カイトはきっと・・・僕のことなんて「弟」にしか見てくれないだろう・・・ 今だってきっとそうだ・・・ 「こら、レン」 優しい口調でカイトはレンの顔をぐいっと自分の方に向けた。 「ほら、言ってごらん。お・に・い・ちゃ・ん!」 笑顔でカイトが言う。 あまりにもカイトと自分の距離が近くて、レンは赤面しながら後ずさった。 「レン?」 カイトはきょとんと首を傾げる。 カイトの青い髪がサラッと自分の前髪に掛かる。 ふわっと石鹸の香りが鼻を掠める。 気が狂いそうだ。 ・ ・・・こんなに傍にいても触れられないなんて・・・ 両腕でカイトを引き離し、レンは音を立てて立ち上がった。 「レン?!」 カイトは心底驚いた顔をする。 「さ・・・散歩してくる!!」 何も思いつかないレンはそれだけ叫び、外へ飛び出した。 ・ ・・散歩なんてどうでもいい。 ただ外へ出てカイトの顔を見たくないだけだ。 だって・・・僕・・・カイトの傍にいたら・・・どうしようもない気持ちになるもの。 これは何て云う感情なのだろう・・・ 傍にいて、触りたくなってその人のことが無償に欲しくなったり・・・その人のことばかり考えてしまう。 同じ・・・男・・・なのに・・・・。 レンは途方もなく歩いた。 ぶつぶつ考えていたから、結構歩くのも苦ではなかった。 寧ろ考え事は歩きながらのほうが都合がいいかもしれない。 気がついたら日が傾きはじめていた。 「・・・うち、帰るか・・・」 家には帰りたくなかったが、帰らなければ他の姉妹も心配させてしまう。 前拗ねて、公園で夜まで過ごしていたら、メイコ姉さんとミク姉とリンとカイトがギャーギャー騒ぎながら、探しにきて、少し懲りたことがあるのだ。 なんであいつらはあんなにお節介なのかね・・・ レンはため息ついた。 でもそんな姉妹だから好きなんだけどさ・・・・ レンはぼそりと呟いた。 カイトと顔を合わせるのは気まずいんだけどさ・・・・。 重い足取りでレンは家へと向かった。 「ただいま」 レンはそっけなく言い、靴を脱いだ。 間もなく同じ双子のリンがこちらへとバタバタと駆け寄ってきた。 「レエエエエン!!!!どこいってたの??」 「え・・・外に散歩に・・」 「もうお兄ちゃんが探したけど見つからないからって、泣いてて・・・」 「え?な・・・泣いて・・?なんで?」 「レンを捜してたからだよ!!」 「だって僕、ちゃんとカイトに散歩行ってくるって」 「だけど、様子がおかしかったからお兄ちゃん追いかけたんだって。んで捜しても見つからないからめーこお姉さんが、ちゃんと戻ってくるって・・・言って聞かせて・・」 レンは俯いた。 声が震える。 「僕のせいでカイト・・泣いてるのか?」 「そうだよ・・・もう疲れて寝てるかも・・・。ちゃんとお兄ちゃんに謝ってきて」 リンはカイトの部屋へレンを促した。 嫌がるレンをぐいぐいとリンは引っ張っていく。 「ほらっ・・ちゃんと言うんだよ!!」 リンはカイトの部屋のドアを強引に開け、レンを押し入れ、ドアを強引に閉めきってしまった。 「おい、リン!」 「ちゃんと言ってね!!」 ドア越しからリンの声が聞こえ、そのあと離れるように足音が聞こえた。 逃げられないか・・・ カイトと顔合わせるの気まずかったんだんだがな・・・・ 「・・・・カイト」 ずっと俯いてたレンは、思いっきり顔を上げた。 ・ ・・カイトはベッドの上で疲れたのか寝ていた。 すうすうと寝息が聞こえ、いつも肩に巻いているマフラーは床に投げ出され、カイトは気持ちよさそうに寝ている。 レンは気が抜けたかのように、肩を落とす。 「寝てたのか・・・びびった・・」 起こさないようにそっとカイトに近寄る。 どくんと鼓動が脈打つ。 僕はどうにかしてしまったのだろうか・・・ 他の人にはこんなこと思わない。 なんでカイトだけ・・・カイトにだけこんな気持ちになるのだろうか・・・・ ビクビクしながらカイトの髪を撫でる。 いけないことだ。そうわかっているのにレンは止められなかった。 カイトの髪が指にさらっと絡む。 頬を触れると、カイトの頬に涙の筋が見えた。 「え・・・」 カイトはさっきまで泣いていたのだろうか・・・ まさか・・・僕のこと・・・で? カッとなる。 カイトが自分のこと思って泣いてた・・・。そう思うだけで、どうにかなりそうだった。 胸の中がぐるぐるとする。 あまりにもカイトのことを考えすぎて吐きそうなる。 これは胸焼けみたいな気持ち悪さだ。 指がカイトの唇に触れる。 滑らかな感触に、レンは息がつまりそうだった。 「はは・・・」 レンは嘲る様に笑った。 「もう僕・・・頭おかしいんじゃないか・・・」 ギシとベッドが軋む。 レンはカイトに覆いかぶさり、戸惑いながらも、唇を重ねた。 カイトの柔らかい唇の感触に眩暈が起きる。 一旦唇を離す。 カイトは目を覚ます気配がない。 よっぽど疲れているのだろうか。 レンはもう一度、カイトに口付けた。 「ん」 カイトが声を漏らす。 レンはその声を聞くとたまらない気持ちになった。 カイトの唇をそっと押し開く。そして舌を押し入れた。 カイトは起きるかもしれない。 レンはそっと目を開いた。 カイトはまだ目を閉じ、すうと寝ていた。 しかし、カイトは舌を絡めると声を漏らした。 「・・ん・・・っ」 はじめて聞く甘い声。 もっと聞きたい・・・ レンの意識が遠のきそうになる。 そのときだった。 「レ・・・ン・・?」 レンはバッとカイトから体を離した。 「レン?!」 「ごめん・・・」 咄嗟に謝るレンに、カイトは首を傾げた。 「なんで謝るの?」 「さっき、僕がしてたこと気付いただろ」 「さっきって・・・」 カイトは戸惑うように言う。 その言葉にレンはカッとなる。 カイトはいつだってそうだ。 鈍感すぎてこんな曖昧な態度を取るのか。それともこっちの心を見透かしているのに知らない振りをするのか。どっちだっていい。それは残酷だ。 「僕がカイトにキスしてたの気付いただろ」 その台詞にカッとカイトは顔を赤らめた。 「なんで・・・」 またかよ。 レンはそう思うと、カイトの顎をグッと引き寄せ、そしてカイトに口付けた。 言ってもわからない。 なんなら、態度で示さないと。 「レン?」 カイトはレンの体を引き離そうと、腕に力を込めた。 「いつだって、カイトはそうだよね」 「え?」 「僕の気持ちを知ってて、知らない振りする」 自分でも驚くほど冷めた声が出た。 何度もカイトに口付けながら、レンは言葉を紡ぐ。 「なんだよ。レンの気持ちって・・」 「へえ。また?」 レンは口元を歪め、嘲るように笑った。 「僕はカイトが好きだ」 「レン?」 「カイトがほしい。僕のものにしたい」 「!!」 カイトが目を見開いて、レンを見つめた。 「・・・そう言えば、これは家族としての『好き』じゃないってわかるよね」 ああ・・・ レンはそう呟いた。 カイトに抱いてたのは「好き」って気持ちだったんだ。 このモヤモヤした感情は、カイトがほしくて、手に入れたくてだから、カイトに触れられなかった。 弟して扱われたくなかったのだ。 カイトは顔を赤らめたまま、すいっとレンから目を逸らす。 困らせてる。 ・ ・・わかってる。 でもカイトは言わないとわからない。態度で示さないと、一生気付かない。 「カイト」 レンが先を促す。 カイトは目を逸らしたまま口を開いた。 「・・・レンのことは・・・大切な弟だとおも・・っ」 カイトのその先の言葉がわかってしまい、レンはもう一度、カイトに口付けた。 「・・・レ・・ン・・っ」 「そんな兄としての優しい言葉なんて聞きたくない。カイトの本当の気持ちが聞きたいんだよ」 カイトの服のチャックに手を掛ける。 「!」 カイトがびくりと顔を赤らめながら、怯えた顔をする。 レンははじめて見るカイトの表情に、戦慄を覚えた。 カイトの笑ってたり、困ったりする顔なら何度も見たことがあった。 カイトの目が潤み、そんな困った表情でレンを見上げる。 やめてほしいのだろうか。 レンはカイトに強引にキスをし、舌を絡める。 「やめ・・・レッ・・・・ン・・・」 「やめない」 言葉で制し、レンはグと口付けながら、カイトの股の内側に手をかけた。 「・・・!!」 カイトがびくりと反応する。 まるで弱点を掴まれたかのように、体は抵抗をやめる。 口腔ではいやらしくレンがくちゅくちゅとカイトの舌を絡めとる。 「・・・ん・・・は・・・っ・・」 こんなにもカイトの声が自分を煽るものだとは思わなかった。 レンは自分を制止することができなかった。 カイトの唇から離れると、続いてカイトの首筋に口付けた。 「れ・・・ん・・・!!」 「カイトは口とか耳が弱いよね。というか体全体が感じやすいんだね。もうここが反応してる」 レンはカイト自身に手を添えた。 「ほん・・・と・・・に・・も・・やめ・・・・・・・あ・・・っ」 より強く手に力を込めると、カイトは体を捩じらせた。 「言ってることがバラバラだよ。ほんとはもっと触ってほしいんでしょ」 「ちが・・・っ」 カイトの体は驚くほど過敏だった。 普段ぼんやりしているから尚更感じやすいのだろうか。 こんな体だったら他の人だってほしくなる。 僕だけじゃ、ない。 「カイトのこと抱いていいよね?」 「!」 カイトはレンを潤んだ目で見た。 そしておずおずと目を逸らす。 「・・・・ね、おにいちゃん」 「・・・!」 そう、わざと呼んでみる。 カイトを傷つけている。 どうしようもなく困らせている。 もしかしたら、もう僕のことを大嫌いかもしれない。 弟だとは思ってないかもしれない。 カイトは悲しそうに目を伏せた。 そして、カイトはぼんやりと体を起こした。 「・・・いいよ」 カイトはぼそりと呟いた。 「いいの?」 レンはカイトの顔を覗き込む。 「いいよ。それでレンの気が済むなら」 「!」 「俺のことを好きだと言ったレンの気持ちは嬉しい。だって俺もレンのこと好きだから。大切だから。レンのことを失いたくないよ・・・俺は・・・」 カイトの青い瞳が揺らぐ。 レンはカッとなり、カイトに覆い被さった。 突然の行動にカイトはかわすこともできず、レンに押し倒される。 「レン?」 「甘いよ。カイトは。・・・・それで僕がカイトに優しくすると思った?。ごめんね、って謝ると思った?僕はカイト以上にカイトが好きなんだ。兄弟なんて思ったことない。カイトの『好き』は僕の『好き』と全然違う。僕はカイトが好きだ。大好きだ。誰にも渡したくない。カイトを手に入れたい。カイトをめちゃくちゃにして、僕以外のことを考えないでほしい。カイトが全部ほしい」 「・・・・っ」 カイトは困惑するように、レンから目線を外す。 「ほら、違うでしょ」 「・・・レン。でも俺はレンのことが大切なんだ。・・・すき、なんだ」 「へえ?」 レンはカイトの上着に手を掛けた。 そしてためらうことなくそれを脱がし、すきまから手を差し入れた。 「・・・っ」 カイトは僅かながらに声を漏らした。 レンは確かめるように胸の突起に触れる。 「カイトはいやらしいね。もう身体中が反応してる」 そして突起に口付け、嘗める。 「・・・ふ・・・んん・・・」 軽く噛んでやると、カイトはビクビクと身体を撓らせた。 「・・れ・・・ん・・・っ・・・や・・・」 「嫌、じゃないでしょ」 煽るように耳を嘗めると、カイトはビクビクと反応する。 「んん・・・・は・・・あ」 するりとパンツのチャックを下ろし、簡単にカイトの股の内側に手を入れる。 「ほら、嫌だったらもっと抵抗しないと。・・・無防備すぎるよ?」 レンはからかうようにカイトの顔を覗き込んだ。 「・・・!」 カイトの目は潤み、何かに耐えるように口を固く結んでいる。 「ほら、辛いんでしょ」 レンはカイトの唇に手を掛け、引き結ばれた唇を強引に押し開けた。 「ほら、ちゃんと声出さないと・・・カイトが辛いんだよ?」 レンはカイトの口腔内を指で擦り、カイトの舌を指で絡めとった。 「んん・・・っ」 カイトは堪らないように、声を漏らした。 カイトの身体をうつ伏せにし、口腔を擦る。 その音はくちゅくちゅと音をたて、レンは気持ちを煽られた。 レンはカイトのパンツを脱がし、双丘の割れ目に手をあてる。 「・・・ん・・・あぅ」 カイトは辛そうに声をあげた。 「カイトは男がはじめてだろうから、優しくしてあげるよ」 レンはそう言ってカイトの髪を撫でてやり、髪にキスした。 カイトの青いなめらかな髪が鼻をくすぐり、なんとも言えない気持ちになる。 「ふ・・んん・・・」 カイトの耳を優しく噛むと、カイトはギュとベッドのシーツを掴む。 カイトの身体を仰向けにし、レンはたまらないように見下ろした。 カイトはもうTシャツはほぼめくれてしまい、いやらしくレンの唾液の跡がいている胸部から臍部あたりが見えていた。下半身といえばもう何もつけておらず、何もかもむき出しになっている。 「かわいいね。カイト」 カイトはプイと顔を背ける。 ぼそりと呟かれるレンの声。 「こんなカイト、僕だけしか知らない。僕だけしか知っちゃいけないんだ」 「・・・レン?」 カイトはそっとレンの頬に手を伸ばし、そっとふれそうな距離にまでになる。 レンはパンとカイトの手を叩いた。 「カイトはもう僕のこと好きじゃないんだから、こんなことしてしまったら嫌いになってしまう。嫌いなら嫌いで、いっそ忘れないでほしいんだよ」 「俺は・・・レン・・・が・・・す・・」 「言うなよ。そんなこと言ってほしくて言ってるんじゃないんだ。僕が弟だから好きだと思ってるくせに」 「違う・・・。違うよ。レン」 「何が違うっていうんだよ」 レンは大きな瞳でカイトを見つめた。 カイトはレンの腕の力がゆるくなったのを感じ、身を起こす。 そして揺らぐように瞳が潤み、そして意を決したかのようにレンと向き合った。 「俺はレンのことが好きだよ。レンがずっと一番だった」 「うそだ」 「嘘じゃないよ」 カイトは優しく笑ってる。 でもその顔はとても辛そうに見えた。 そして一呼吸おいて、話し始めた。 「俺が嘘つけないこと知ってるだろ?俺はずっとレンのことを気に掛けて、心配でほっとけなかった。これがなんて言う感情なのかはわからなかったよ?人間じゃないからね。でも、俺はずっとレンと一緒にいたくて、レンがいないと寂しくて、でも俺はレンのお兄ちゃんだから、踏み込めなくて、ずっとレンを弟だと思い込むようにしていた。レンが俺のことを気に掛けていたのは知っていた・・・・でも追い詰めているとは・・・ほんと、気付かなかったんだ・・・」 「カイト?」 レンはびっくりしたかのようにカイトを見つめた。 「ごめんね。レン。・・・ずっと傷つけて・・・」 カイトはゆっくりとレンに顔を寄せ、ゆっくりとキスをした。 「・・・!!」 レンは顔が火照るのを感じ、慌てて顔を離した。 そしてカイトを見つめる。 カイトは照れたように顔を赤くして俯いていた。 「カイト・・・じゃあ、カイトも僕を好きってこと・・・・」 「すき、だよ」 そのカイトの一言にレンは、ぐらりと眩暈を感じた。 まさかカイトが僕のことをすき、だなんて・・・ まさかそんな・・・・ 「嘘だ」 レンはそう呟いた。 「嘘じゃない。ほんとだよ」 「嘘だ!!カイトは嘘ついてる・・・」 カイトは困ったように肩をすくめた。 そして少し顔を赤らめながら、レンに近づいて、そしてレン自身に触れた。 「な・・・に・・・?」 「じゃあ、俺がレンのことを好きだっていう証拠を見せるよ。・・・いい?」 「な・・・!!カイト・・」 カイトはレンのパンツのチャックを降ろし、そしてレン自身に口付けた。 「あ・・・っ」 レンはパニックになりながらも、ぞくぞくと抗えない快楽に耐えた。 カイトは決して上手とは言えないが、丁寧にレン自身を嘗め、そして吸い出す。 レンはそんな光景を真の当たりにし、恥ずかしさと嬉しさで眩暈がおきそうになる。 「カイ・・・ト・・・・!!もうやめ・・・」 レンは起き上がり、カイトの顎を持ち上げた。 「レン?」 「・・・も、わかったから・・・。カイトが汚れるの・・・見たくない・・・」 「レン・・・好きだよ」 カイトは口から零れた液体を拭いながら、いつものようにはにかんだ。 「カイト・・・」 レンはカイトに口付けた。 「んん・・・」 カイトはたまらないように声を上げた。 「カイト・・・」 一旦レンはカイトから唇を離し、カイトの唇の唾液を拭い、もう一度口付けた。 「・・・レン・・・ふ・・・っ」 レンは優しくカイトの口を開き、舌を滑り込ませる。 「・・・・ん・・・」 カイトは求めるようにレンの首筋にしがみついた。 「・・・レ・・・ン・・・」 「カイト、好きだよ。好き・・・好き」 レンは夢中でそう言いながら、カイトにキスをする。 「レン・・・くるし・・・んんっ」 レンはきゅ、とカイトの突起をつまんだ。 「・・・っ・・あ・・ん」 そしてレンは遠慮なく口に含む。 「あ・・・ふ・・・んんっ」 カイトは身を捩る。 何かに耐えるかのようにカイトは唇を頑なに閉じた。 「カイトちゃんと声出さないと辛いよ?」 レンが促すようにカイトの唇に手を掛けた。 「は・・恥ずかしいから・・・」 カイトは顔を赤らめながら、レンを見上げた。 カイトは目が潤み、今にも泣き出しそうだ。 レンはあまりの可愛さに理性が吹き飛びそうになる。 「だって僕しかいないよ?」 レンはニヤと笑いながら、カイトの頬に触れ、零れそうな涙を拭った。 「レ・・レンだから恥ずかしいんだよ!!」 カイトはプイと横を向いた。 「カイトは卑怯だよ・・・」 「・・・え?」 「そうやって何度も僕を煽って、僕の気持ちをぐちゃぐちゃにして、・・・それ、カイトなりの駆け引きなの?」 「レン?」 レンは悪戯っぽく笑う。 「カイトがそんなつもりなら、僕だって容赦しないよ。カイトが僕を求めるぐらいにしてあげるから。・・・ね?」 そう言ってレンはカイトの足を持ち上げ、カイトの足を広げる。 そして徐にカイト自身を口に含んだ。 すでに立ち上がったものは今にも溢れ出しそうになっている。 レンは迷いなく、カイトのツボをおさえるかのように嘗め始める。 その行為を目の当たりにし、カイトは手を目に伏せ、恥ずかしさに耐える。 「・・・レ・・・ン、や・・・め・・・・・・あああああ!!」 レンはカイトがイッたのを確認すると、口を拭い、双丘の割れ目に手を当てた。 カイトはビクビクとしながら、涙を零した。 「カイト、かわいい」 レンはちゅとカイトに口付けた。 「この世で一番、可愛い」 「・・・!」 カイトは反応に困ったように顔を赤らめる。 「かわいいとか大の男に言う台詞じゃないよ」 「カイトは泣き顔が一番かわいいね。・・・もっと泣かせたくなる」 グイと濡れているアナルに指を差し入れる。 「ああ・・・っ・・・」 「やめてほしいの?」 「・・・・あ・・・あ・・・」 カイトはビクビクと身体を撓らせる。汗ばむ身体を見て、レンはうっとりするように見つめた。 「カイトの中熱い・・・・・・。カイト・・・挿れてもいい?」 「・・・・!!」 カイトの顔は真っ赤になり、声を押し殺す。 グと指を深く挿入すると、カイトはたまらないようにかぶりをふった。 「・・・ああ・・っ・・・レ・・・も、やめ・・・無理・・」 「無理じゃないよ。だってカイト今やめたら辛いよ?」 カイトはハアハアと息をし、何かに耐えているかのようだった。 「・・・だって・・・気持ちよくて・・わけがわからなくなる・・・」 レンはカッと赤くなる。 カイトは正直に言い過ぎるせいか、ほんとに理性がなくなるほどカイトが可愛く見えてしょうがないのだ。 これがカイトの駆け引きだったら・・・とんでもない策士だと思う。 「・・・カイト、挿れるよ」 「・・・!」 レンは指を引き抜き、カイトの双丘にあてがい、グと挿しいれた。 「・・・っ・・・あ」 カイトはぶるりと、身体をこわばらせた。 「・・・っ・・・ん・・」 カイトはぶるぶるとかぶりを振った。 辛そうに、声を押し殺す。 「カイト・・・痛い・・・?」 カイトの目には涙が浮かび、ぽろぽろと零れる。 「・・・・だ・・いじょぶ」 カイトは辛そうに笑った。 レンはカイトの頬を撫でる。 「カイト全部入ったよ・・・」 レンがグッと動くと、カイトはびくと身体を撓らせた。 「レ・・・うごか・・・な・・・で・・っ」 レンがカイト自身に手を添える。 「ああ・・・っ」 カイトはブルブルと頭を振った。 「カイト・・動くよ」 「や・・・ああん・・・」 カイトは泣きながら、レンの動きに合わせる。 レンはカイトが泣くのを見て、もっと泣かせたい、そう思った。 カイトを自分のために夢中になるのが見たかった。 でも、違う。 もう夢中で囚われてしまっているのは・・・レンだった。 カイトはただ、僕だけを見ることはしないだろう。 だから身体に刻み付けて、忘れないようにしてやりたい。 僕を見たら、僕に触られたら、僕だけに囚われてほしい。 「カイト・・・好きだよ。好き好き・・・だよ」 レンは夢中で呟いた。 終わり ************************ ミカヅキはあのテンネンPの曲を聞いて、たまらず書いてしまった小説です。 BLな曲ではないのですが・・・もうなんというか・・・好きすぎて・・・ でもこの小説ではいろんな反省点があります。 レンがヘタにツンデレになってしまったこと、カイトが多少カイトではないこと・・・・ でもエロシーン描けたので楽しかったです!!! 次はカイト目線のを書きますー ではでは!!! 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