- バカと私と召喚獣 -
第04問
瑞希がＤクラス代表を討ち取り
『うぉぉーーーっ！』
Ｆクラスの大音響が起きた
私は戦闘に参加していないので共感できず五月蝿いとしか思えない
『凄ぇよ！本当にＤクラスに勝てるなんて！』
『これで畳やちゃぶ台ともおさらばだな！』
『ああ。アレはＤクラスの連中の物になるからな』
『坂本雄二サマサマだな！』
『やっぱりアイツは凄い奴だったんだな！』
『坂本万歳！』
『姫路さん愛しています！』
雄二を讃える声があちこちから聞こえてくる
雄二はたいして凄くないのに､私からみたらただのヘタレだよ
そして毎回､瑞希にラブコールを送っている輩はだれなんだ？
｢あー､まぁ。なんだ。そう手放しで褒められると､なんつーか｣
珍しく雄二が照れている‥‥
写メを撮って翔子に『雄二が女子に鼻の下を』ってタイトルで送ってあげよう
なんかムカつくんだよね
｢坂本！握手してくれ！｣
｢俺も！｣
まるで英雄だな。よし､これは『雄二が男色に目覚め‥』ってタイトルにしよう
私が翔子に雄二の浮気を偽装したメールをしていると
｢玲夏！｣
明久が､これでもかって笑顔でこっちに
その手に包丁があるように見える‥‥まだ根に持っていたのか
「ぬぉぉっ！」
私は握手を求めてきた明久の包丁を持つ手を軽く捻りあげる
なに､その｢何故バレたっ｣みたいな顔は？
バレバレだっつーの！
｢玲夏……！どうして握手なのに手首を捻りあげるの……！｣
｢捻りあげるに…決まってんだろ…！ハッ！｣
｢ぐあっ！｣
更に捻りあげると明久の手から包丁が落ちた
たぶん言い訳をするだろう､だけどそんな暇を与えない
手首だけではなく､美波の見よう見まねで関節を曲がらない方向に曲げ
｢ちょ､そっちには曲がらな‥いぃぃぃぃぃぃぃいっ！？｣
痛みで明久を落とした
へぇ､痛みだけで人って簡単に気絶するんだ
てか､美波は気絶させないギリギリのところで明久に間接技を決めているのか？
明久じゃないけど今度から怒らせないようにしよう
ギターを弾けなくなったら困るし
気絶している明久をほっといて
ふとＤクラス代表の平賀に目をやる
すると雄二が平賀と何やら話をしている
どうせ､設備を交換しないかわりの取引だろう
そういうメンドイことは任せとこ
そんなことより明日の昼に生き残れるかの方が大事なんだ
クラスが歓喜している中
私は速攻で帰りじたくをして学園を出てスーパーに
弁当の材料と
気休めになるかも分からない胃薬に､殺菌効果のお茶を大量に購入した
胃薬とお茶で生き残れるなら､金なんか幾らでも使ってやる！！
材料と大量の胃薬にお茶が入ったレジ袋を両手に持ち家につくと
｢‥‥‥？｣
いつもは感じない違和感が
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