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- バカと私と召喚獣 -

第01問
 
俺はバイトを終えて帰路についていた

家に帰っても誰も居ない

俺の帰りを待ってくれている家族なんて居ない



物心がついた頃には俺は施設で暮らしていて

親の顔なんて覚えていないし捨てられた理由も知らない

施設で育てられた15年間

俺は一度も施設の人たちに理由を聞かなかった

捨てた奴に興味がなかったのと

「やっぱり会いたいよね」

などと言われるのが嫌だったからだ

同情の言葉なんか施設の外で嫌になるほど聞かされ

そのときの同情の眼差しにも嫌気がさした
家である施設内でも同じ気分を味わいたくない

当然のことだ。





そして俺は2年前に家であった施設も失った

当時、あの施設は借金苦だったらしく金を払えない状況だったらしい

そのせいで施設の維持が難しくなり

施設は潰れ子供達は別の幾つかの施設に移された




そんな中で俺は一人で暮らすことを選び

国からの保護で部屋を借り少ない援助とバイト代で生活をやりくりしている

そんな生活を高校を卒業するまで続くと思っていた……
 
 
 


 



 


あきゅろす。
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