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烈々布店長の裏(銀魂)
助けて兎さん2(裏)
━阿伏兎目線━


神威「吸気…種??」


阿伏兎「ここに来る前の事は覚えてないらしいしな、自分の型性質も説明に慣れちゃいなかったぜ」


神威「ふぅん それって強いの?」


阿伏兎「おいおい…夜兎には遠く及ばねぇからな」


神威「ま 俺に迷惑が掛からないならいいんじゃない?阿伏兎が気を分けてあげるとか」


阿伏兎「でしょうね…言うと思った」


神威「まぁ、冬窓床の料理が食べられなくなるのは寂しいもんね、財政的に厳しいし
阿伏兎もそうだろ、解雇する理由にはならないよ」


━━━━━
━━━━
━━━
━━



全く…面倒事は見事なほど全部こっちに押し付けやがる団長だこと
はぁ……


溜息の回数が本当に増えた
ハゲねぇのが不思議なくらいだ


さて 報告書も終わった
軽くシャワーも浴びて軽食だが済ませた


とっとと補食させてやって 今日はもう寝る!
オジサン疲れた!


義務感と疲労感で冬窓床の部屋をノックするとドアは開く


ガチャ


『おっ お疲れ様です!』


緊張気味で頬が赤い
なんだ?栄養失調の一種か?


「おお、大丈夫か?あんたも俺で栄養補給したら今日はもう休むと良い」


『は、はい…じゃ、じゃあ…そ、そこに横になって下さい』


「ん?」

このままじゃねぇのか?吸血鬼みてぇにチューっとすんじゃねぇの??

とりあえず言われるままに横になる


ゴロンと転がる 冬窓床が使ってるベッド
少し甘い香りが鼻孔の奥を霞めると
年甲斐も無く甘酸っぱい感覚に陥りそうになる


冬窓床が俺の頬に唇を当て囁く


『あの…痛かったら…苦しかったら、教えて下さい…』


「おー…解ったよ」


近い…すっげぇ近い…息遣いが感じられる…
まぁ、行為が行為だしなぁ

しかし整った顔立ちだな…


オジサンも若い頃はちょっとばかりはイケてたんだぜ

もちっと早く出会ってりゃ…

いや、もちっと年の差が開いてなきゃ、か…?


なんてガラにも無く思ってしまった所で 思わぬ刺激に飛び起きる


「んお!?」


『痛いですかっ?』


冬窓床が首筋に舌を這わせた

こんな事とは 久しく無縁だったもんで余計に驚いたのかも知れねぇ


「い、いや痛いんじゃなくて…」


この床慣れしていなそうな貌に振る舞い
ただでさえこんな可愛らしいお嬢さんに ぎこちなくこんな事をされたら
胸が高鳴り 体の奥が熱を持つのが男ってモンだろう


断っておくが 俺はロリコンじゃねぇ

ロリコンじゃねぇだけに背徳感がハンパねぇ


このタブー感が…悲しいかなそそるのも事実だ


━━━
━━━


━ちゅ ちゅっ━


遠慮がちなリップ音が胸元まで降りて来たとき
もう 身体がムズついた後だった

マズイ…これ以上変な雰囲気になるのは…
と、堪らず起き上がる


「この行為はなんなんだ?さっさと吸気しちまわねぇか…」


『ご、ごめんなさい…阿伏兎さんの気分を、も、盛り上げて
精気を駆り立てないと吸っちゃえないんで…』


「…アンタ…まさか…夜魔淫魔の類いだったりする…??」


『あ、はい!夜魔です、言ってませんでした?』


「……………」


言葉を失った


吸血鬼には血を
吸気族には気を
分け与えれば良い

「気」と言ってもいくつか種類がある

夜魔、淫魔には
精気、精液を与えれば良い…

淫らなエネルギー、乱れた気を好む種族も居る


少し厄介(性的理由で)な希少種だ


…うん…………いや 人道的に考えてだな
マズイだろ こんなガキに


安いポルノ小説か
下劣なAVかよ


「おまえさん…この行為は…倫理的にどういう事か…」


『わ、解ってます…えっちな事です』


ズッコケそうになる


「いや…まぁそうなんだけど……いや
そうじゃなくて…」


気も無いヤツとこんな事しちゃうの?って聞いてしまいたいが
慎重に言葉を選ぶ


「つまり…その…本当に い、いいのかなって確認だよ、確認…」


『今まで、精気を吸うのは相手に気付かれないようにか相手を殺しちゃうくらい乱暴にか、しかやったこと無いんです』


珍しく冬窓床が声を荒げる


『こんなに…気を割いて、ちゃんと…するのは…その…初めてなんです!』


顔を赤らめ 舌足らずに言葉を繋ぐ


『あっ 阿伏兎さん…だか…ら!気を…許して、出来るんです…
阿伏兎さんだけ…初めてなんだからビッチ扱いもしないで下さいね』


「すまん…そういうつもりで聞いたんじゃなくて…」


嗚呼 なんで…揺さぶるんだ
涙目でそんな事 言われちまったら…
しかし いじらしく感じてしまう割には色っぽい。クソッ
こうなれば、据え膳か…


『あ…ぶと…さ…??』


腕に納めて

ひとしきり

抱き締めて


「か、確認だつってんだろ、確認」


彼女の耳元に 聲を灯す


「俺で良いのか、とか 後悔すんなよ、とか…」


静かに沈めるが


「いや…違うな」


年甲斐も無く、余裕が無い


「アンタの所為だ…手加減できねぇぞ…」


恐る恐る 俺の背中に掛かる細い小さな手
しかし
織り成す声とは裏腹に
力は強く、


『わ、私もです…』


『手加減…出来なくなりました』


『貴方の所為です…』


瑠璃の鳴る様な声が開始の合図か
唇を寄せて 絡み付く


なんて熱いキスが降るんだ
胸に、首に、腕に

小さく 吸い付く唇

俺から体液を毟り取るつもりの容赦無い快楽は、蜜を溢れさせてくる

応えると 跳ねる身体が扇情的で どんどん俺の理性を蝕んでいく


『は…んん…』


「…む…ンッッ……」


貪欲な華だ


絡める舌
まさぐる舌
どちらが情熱的かね


答えは………

脳髄にジンと来て仕方ねぇ
肌が粟立つ


クイズにもなりゃしねぇんだ

舌が喘ぐ


少なくとも俺は

受けに甘んじるタイプでもねぇ


なのになんだこりゃ


「くッッ……んン…」

『ん…んぅ』


熱くねぶられ、滴る唾液に 性がのたうつ

媚薬の様に


俺の声が、俺じゃねぇみたいだ
勝手に漏れて
上気していく感覚


この肌にお前の唾液を 直接注がれる悦びに蕩ける

そんな自分に向き合い切れない僅かな理性のせいでヘンに焦燥する


「冬窓床…」

『阿…伏兎さ…』


嗚呼、クソ
溺れる

触れて揺れて、官能的に波打つ身体

一向に誘惑を辞めねぇ、肉感


どうしたもんか
構うこた無ぇのか


手探りの愛撫
本能のままに揉みしだきゃ良いのか


しかし
壊れもんを扱うみたいに
そっと
そっと


臆病でヤダねぇ

こんなに昂るのに


嗚呼、慎重になって気をやった分 アンタは全身で応えてくれるから…

これまた 堪らねえ


慎重に神経を研ぎ澄まそうとするから

その快楽に溺れちまうんだろうか

嗚呼、マズイ


己の体かと見紛う程に 溢れる先走り


あれ、ちょ…
まさぐらないで


『わ…阿伏兎さんん…』


「っ………チャック 下げちまったアンタが悪いんだぜ…ったく」


勢いよく格納庫から飛び出した 俺の分身は せぐり上げる様に怒張する


『えいっ』


「うおおお!?」


一瞬怯むも

子猫が肉にかぶり付く姿さながら
口内に包み込まれてしまった


「く…っう!…ん…!!」


とんでもねぇ

色々 宜しくねぇ、宜しくねぇよ…

シゴくしなやかな手先
さっきまで俺の身体中を味わっていた舌の動き

ホントに初めてかよ…
夜魔の本能か?

とにかく、こんな塩梅じゃ長持ちしねぇ


「ッッ…何処に…出せば…」


『ここまま、ろーろ(どうぞ)』


らしくねぇ涙目で愚問だな

仕方ないだろ、ジンジンするンだ
甘い甘い、ほとばしる衝動


そうだ
アンタの飯の時間だっけな


それにしても この第七師団副団長が
このザマとは


希少種ってのは
どっか部分的に長けてるもんなのかねぇ


夜兎は戦(アッチ)
夜魔は此(コッチ)


そんなしょうもない意識の中

矢も盾も堪らなくなって吐き出した


二度目のキスも………まだだってのに

あの日の…団長の悪戯の愛染香に惑わされ、ただ一度許されたキスが 一時も俺を離さないってのに…


こんな悦楽に飲まれ なすがままにされてるってか

とんでもねぇ


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「なぁ お嬢さん」


『はい?』


「本番はさせてくんないの?」


『へっヤダ!何言ってるんですこのえっち!』


「…いや、だって 本分だから…てゆーかする気満々で…」


『そっ そんな!恥ずかしいし!それ以前に…あの!!(私なんかが恐れ多い!)お付き合いもしてないし!』


「そ、そうなの?」


『てゆーかこれ以上(数回目)したら、いくら夜兎の体力とは言え…身体に善くないですよ?』


「…ん…まぁ…これから毎日こうする予定だしな」
焦らず行くとしよう


『えっ 毎日!!』


「当たり前だ アンタ、今まで栄養失調だったんじゃねぇのか?自惚れじゃないが、そんな血色の良いカオ初めて見たぞ」


『え、あの、その』


「団長から仰せつかってるから、もう決まってるから」


『ええええええ』


━━あー…

他のヤツに 冬窓床の特性が知れたら…困ったもんだ

考えたくもねぇ


オジサンをこんな気持ちにさせるなんざ とんでもねぇお嬢さんだ


end


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