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烈々布店長の裏(銀魂)
サングラスの愛歌
陸奥「 冬窓床 頭を迎えに行ってきてはくれんか」


『え 坂本さん どこに行ってるの?』


陸奥「久しぶりの地球じゃからと飲みに行ったようじゃ。いつもの店におるじゃろう。なんならGPSも付けておるき」


『ええぇぇぇぇ…』


陸奥「わしはおまんが頭を連れて来るまで仮眠でも取っておる。そこそこ急いでくれたら問題は無い」


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『…ってさ、言われたから迎えに来たよ、坂本さん』


坂本「あははははあはははは! 冬窓床もこっちゃ座って飲まんかぁ!!楽しいぞぉ」


『アンタをとっとと船に連れ帰らないとむっちゃんに怒られるの、私なんだけど』


星達が美しく輝く夜更けに駆り出されて
この きらびやかな店内に押し入ったは良いけど 私に着いてきてくれそうな気配を 見せない坂本さんに苛立ちを覚える


値段ばかりが高いだけに見える酒
派手な着物と化粧と香水で飾り付けた 沢山の女性

この男が好きそうで むっちゃんは敬遠しそうな店だなぁ


しかし…金蔓に集る蝶々達は 少しこの男から距離を取っている所を見ると そんなに歓迎されている様にも見えないな…

何ともけったいな所だ、と 途方に暮れていると 横から桃色の着物の女性が話し掛ける


「坂本さん 折角迎えに来てくれた、こんなに綺麗な女性を放って置いて何やってるんです」


坂本「おお お妙ちゃん 久しぶりじゃのう」


お妙「今日ももう散々このお店のためにお金を使って下さいました。飲み過ぎも身体に毒ですんで、そろそろ御開きにしたらどうです?」


坂本「んんんんー ほうかの、まだまだ夜はこれからじゃき、おりょうちゃんにアフター付き合って貰おうか思ちょったんじゃが…」


おりょう「ノーサンキューで」


あ、あれ…本格的に煙たがられてない?気のせいかな


『あ、ありがとう…悪いね、イイ金蔓なのに…』


お妙「いいえ、もう充分お金は落としてって貰いましたよ……それに他のコに私以上の売上を立てられても嬉しくは無いしねぇ…」ボソッ


後半の台詞はよく聞こえなかったけど、凄くどす黒いものを感じたので黙っておこう


『ほら、坂本さん 行くよ』


坂本「うへへへへぇ じゃあのう、おりょうちゃーん」


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おりょう「呆れた…坂本さんを迎えに来る人ってみんな凄い美人じゃない?前に来た編笠の人も…。どうしてこんな店に来るのかしら」


お妙「あら おりょうちゃんたら遠回しにノロケているの?」


おりょう「そんな訳無いでしょ。純粋に疑問だっただけ」


お妙「本当…男の人って幾つも愛を持っているものなのかしらね」



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『ほら キリキリ歩けーい』


坂本「うーい まだ飲み足りんぜよー…もう一軒行かんか、付き合ーてくれんか 冬窓床ー 」


『私そんなにお酒強くないし好きでもないもーん』


坂本「そこを何とかー 久しぶりの地上じゃき、ちぃとくらい羽目を外しても良かろー?なんならおまんはオレンジジュースでも…」


『あーん?舐めんなグラサン 私だってお酒飲めるし』


坂本「ほぉ?じゃあ決まりじゃの!飲み比べへとでも洒落込むぜよ♪こっちじゃ、はよはよ♪」


『…しまった』


巧みな挑発術に嵌まってしまった…

まぁ むっちゃんも仮眠するって言ってたし、2,3杯くらいなら…


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居酒屋(彼目線)
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『レディを誘って 口説こうって言う お店じゃないね…坂本サン?』


坂本「あ、あはは…は、 冬窓床…さん?何だかキャラ 変わってません?」


『変わってません。カオだってそんなに赤らんじゃいないし…坂本サンの方が…お悪いカオしてない?』


坂本「…ま、まぁ ちっくと飲み過ぎてしもうたかも知れんが…」


冬窓床と酒の席を設けた事はあったが、二人で飲むのは初めてで
幼く見える面持ちじゃが とうに酒も飲める年齢じゃし ちぃと強目の酒を振る舞ったらコレじゃ…

飄々と無邪気に性を扱う夜魔の横顔に 日々 振り回されているが
こがに大人っぽい表情も見慣れないから なんやら勝手が違う
気のせいか、言葉尻に艶を感じて戸惑う…


坂本「………お口に合いますか?お嬢さん」


『悪くないけど、物足りない』


坂本「これ以上キツイのは辞めとき…」


『坂本サンが酔わせてはくれないの?』


坂本「ぶっ」


『あーあ 勿体ない』


余りの意外性ある台詞に酒を噴いてしもうた

だが 向かいにおった 冬窓床が腕を伸ばし わしの口元を長い指先で拭い
ぺろりと一舐め


『あ…おいし♪』


そう宣い 上目を遣う


坂本「は、ははは…いかんな、わしも酔うて来たみたいじゃ… 冬窓床が別人に見える… 」


『お店、出るの?』


坂本「ん、おお そろそろ御開きかのう…」


『次は何処に連れてってくれるの?』


坂本「おまん…陸奥にわしを連れ帰るように言われたんと違うんか」


『ちょっとくらい羽目を外しても、イイんじゃなかった?』


座席から立ち上がるわしの腕に絡み付いてくる二本の腕

これは……………もしかして…もしかしなくても…


『お酒は飲ませてくれるのに、精気はくれないの?』


キター!!お、お、お誘いじゃあぁぁぁぁ


坂本「お、おまん…え、ええの?ほんな事言うて…」


『いつものコトじゃない?』


坂本「いつものコト、じゃ満足出来んかも…」


『本当?じゃあいつもより 凄いコト、しちゃおうか』


ひ━━!!ほんまかぁぁぁぁ期待に胸と股間が膨らむぅ!!


坂本「こ、こがな時間じゃ 連れ込み宿しか無いが ええの?」


『うん…あ、ほらソコにあるよ!二人の隠れ家見ーっけ♪』


まじでか、と この状況に半信半疑ではあったが
冬窓床に引っ張られて あれよあれよの間に その部屋に入ってしもうた




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