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烈々布店長の裏(銀魂)
牝兎の通せんぼ
それは昼食の後片付けを終えて 休憩時間の合間 彼の部屋に日程の確認をするために向かった時の事だった


『阿伏兎さん、入りますよ』


阿伏兎「うわぁぁぁちょ、まっ!ぐぇ」


『阿伏兎さん?』ガチャ


いつもと違う声の彼が心配になり 急ぎノブを回して1秒、
次に視界に飛び込んで来た光景に釘付けになってしまった


…………ん?
とてつもない美少女に
阿伏兎さんが押し倒されている

ベッドの上で
はだけた上半身
絡まる脚


固まる私を見て、阿伏兎さんが口を開く


「こ、これは!あ、あの…」

美少女「ちぃーす、宇宙風俗デリバリーサービスでーす」

『宇宙風俗デリバリー、サービス…?』


阿伏兎さんの言葉を遮るように口早に言った彼女の言葉を理解しようと、
何度も脳で咀嚼するせいで 私の口は聞いた情報を繰り返すしか出来無かった


阿伏兎「離れろ、このッッ!」

美少女「今日はスペシャル花時計コースとなっておりますぅぅぅ!離れませんんんん!」


宇宙風俗…雇った女性…
そういう、コト するためのヒト


あ ダメ…私の……目の前で…イチャイチャしない、で…


『す、すみま…お邪魔しました!』ダッ

阿伏兎「うぉあぁぁ 冬窓床!! 」

美少女「ふっはははは、行っちゃったねぇ」

阿伏兎「こんのバカ!!アンタはいつもいつもどうして…」

美少女「あはははは 楽しいからに決まってるでしょ。ほーら早く追いかけないと拗れるよー」

阿伏兎「このスットコドッコイ!拗れたら釈明しろよ!」

美少女「えー」

阿伏兎「お気に入りのコック辞めさせる気かぁ!?」

美少女「あ、そーいやそっか」


━━━
━━



フラフラと自分の部屋に向かうも目の前が真っ暗で足下が危うい

あと数歩なのに、なんて重い 身体


阿伏兎さんが 知らない女の人と
デリバリー…風俗?業者?プロ?

まだ、信じられない

信じたくない

さっき見た事実なのに


男の人だもの、仕方ない
よくある事でしょ


酷い、浮気者

どうして?


毎晩の吸気
不満だった?飽きられた?


もう 頭の中がぐるぐるぐるぐる
色んな事を考えたくて 考えられない


涙は一筋しか流れない

それは熱のあるような無いような頬の上で乾いていく
貼り付いた涙


だけど 胸がドキドキドキドキ
喉がカラカラ
手がひんやりする



阿伏兎「 冬窓床!!!!待て!! 」

後ろから 愛しい彼の声がして ぐい、と肩が掴まれた

阿伏兎「すまねぇ!しかし勘違いするな!あれは…」

『阿伏兎さん………足早い』

阿伏兎「あ?そうじゃなく…て」


彼に触れられた瞬間、
私の感情が凍りついたのか 爆発したのかわからない


だけど 先程まで動かなかった重たい身体が嘘のように、私は阿伏兎さんの巨体を軽々と持ち上げて 今から目指す自分の部屋に運んでしまったのだ


ドアの扉をパタン、と閉めて 鍵を架けたら
唖然とする阿伏兎さんをベッドに静かに下ろす

尚更驚いた表情の彼がやっと口を開く


阿伏兎「え、あ、あの? 冬窓床って こんな…力持ち…だっけ?」


『阿伏兎さん、私の事 好き?』


阿伏兎「あ!だから、さっきのは…」


『質問に答えて。私の事好き?』


阿伏兎「はい好きです」


『良かった…もうその言葉があれば…それで良い…貴方の心の迷いだったんだと、受け入れることが出来る』


阿伏兎「あ、あのな、 冬窓床さん?だからそれは…」


『大丈夫、他に 言葉なんて要らない』


彼の唇に 指先で結んだ印を貼り付けるように触る


阿伏兎「ん…!?(何だ!?声が…喋れねぇ!?)」パクパク


『ゴメンね、お喋りがしたいんじゃないの…だけど、私への偽りの無い愛だけは言葉にする事を許してあげる』


阿伏兎「んっ!?(何するつもり…)」


『今 貴方に必要なのは、お清め…だよ』


阿伏兎「はぁ!?(お清めって…)」


『他の人に、触らせないで』


阿伏兎「 冬窓床… 」


戸惑いを見せる 羅沙染色の瞳
この切なさが届かなくても良い
もう、いい から


貴方は私の
私の


そんなどろどろとしたドス黒い、凡そ「愛」とは形容し難い想いを込めた 口付けで呼吸を塞ぐ


阿伏兎「ぐむ………ン…」

『…阿伏兎……』

阿伏兎「ん…(名、前…呼び捨て…)」


荒くなるお互いの吐息
ああ、いとおしい
いとおしい

さぁ、貴方も この愛に濡れて…


阿伏兎「んッッ!?(な、急に…こ、これは…)」


『阿伏兎、愛してる』


阿伏兎「ふっ…!!んッッ!!」


彼の舌が口内で跳ねた

びくん びくん、


私が気を流し込むと同時に身を捩るのだ

抵抗もままならない程度には快楽を与えられているみたい


はだけたままの胸の先がピンと勃ち上がった
さぁさ まだまだ、始まったばかりだよ



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