烈々布店長の裏(銀魂)
ゴリラと酒と伝言/近藤
本日は 打ち上げ
先日の功績が警察庁にて表彰されたとの事で
わいわいと酒好きが騒ぐ宴会場で宴もたけなわ
騒ぎ続けるグループ(少数)
寝オチ、部屋に戻るグループ(それなり)
愚痴に呑まれるグループ(土方さん含)
恋愛トークするグループ(近藤さん含)
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近藤「だからぁ お妙さんの鉄拳には愛があると思う!そうでなければ 俺には耐えられるはずがないだろ!」
隊志「近藤さんはMだから耐えられるんですよ、愛とか関係無いですからぁ」
近藤「でもお妙さんはSだから 俺達相性ばっちりだもんねぇ」
ぎゃーぎゃー好き放題言ってる
また始まった、いつもの耳障りな
独りよがり談を
少し離れて近藤さんの声を聞いてる私に 忍び寄って来たのはアイツだった
沖田「なんて面してんでぇ」ぬっ
『わぁぁぁ!びっくりした』
沖田「そんな面で飲んでて楽しいんですかィ?」
『楽しいもんね…』
沖田「[いつになったら実りの無い恋を諦めるのかなー]って、本人に言ってやりゃあいーじゃないですかィ」
『思ってても言わないし』
沖田「まぁまぁ、むくれる気持ちも分かりまさァ
どうでェ、そろそろ近藤さんも飲み過ぎて眠くなってくる時間だ、介抱してやったらどうでェ」
『介抱?』
沖田「難しい事は無ェ、近藤さんを部屋に連れてってやって この酔いざましと水でも飲ませてやりなせェ
男はそーゆーのに弱いんでィ」
『何で私が…』
沖田「今日 あんまり近藤さんと話せてない…
って、顔に出てやすぜィ?」
『は?う、うそ!!』
沖田「嘘ですよ でもホラ、前にあんたと俺でやった勝負で俺の負けだったから お膳立てしようかと思いやして」
『…何か企んでない?』
沖田「人の親切は受け取るもんですぜ、ホラ、あんたの分の酔いざましもあるんだ、遠慮すんなィ」
『…』
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近藤の部屋
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近藤「うへへへーい 飲み過ぎたぁ♪ 冬窓床、ごめんねぇ」
『いえいえ…』(って 結局部屋に送りに来ちゃったぁぁぁぁ私のバカ!意志薄弱!)
近藤「あ、布団は1枚出してくれたらいいから…」
『ダメです!そんなんだから前回の飲み会の時 風邪引くんですよ』
ぼやきながら布団を敷く
『ほら、そこの酔いざまし、ちゃんと飲んでおいて下さい。後でじゃなくて 今ですよ』
近藤「はぁーい」ごくごく
『これ 飲んでおくだけで 朝の目覚めは全然違うんですから…私も飲もう』ごくごく
近藤「ありがとうな、しっかりしてるな、なんか 冬窓床って…」
『(お嫁さんみたい?とか!?お姉ちゃんみたい?とか!?)』ドキッ
近藤「母ちゃんみたいだな」
『はいお約束ー、知ってた知ってた』
近藤「え?何??」
『なんでもないです…はぁ』
近藤「あ そーいや忘れてた、 冬窓床宛に総悟から 手紙を預かってたんだ、部屋に着いたら渡してやれって言われたから…はい」
『手紙?何でわざわざ部屋で??』ガサッ
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━━近藤さんのお守りお疲れ様です
さっきお二人の為に用意した薬、酔いざましじゃなくて 媚薬だったんで
気を付けて下さい
効果は5、6時間で切れるので ほっとけば大丈夫です
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近藤「な、何? 冬窓床?どうかしたの?何で震えてんの?」
『…総悟に…ヤられました…これ読んで下さい』ピラ
近藤「何々…………はぁぁぁぁぁぁーいぅおー!?何で何で!?てゆーか飲んじゃったよ!」
『何か………引っ掛かると思ったら…くっ…』
近藤「どどどうしよう…」
『と、とりあえず私 部屋に帰ります…こんな薬にやられて、自我を失ってしまったら…取り返しのつかない事になっちゃうかもですよ!』
近藤「そ、そうだね そうだね」
『そ、それじゃあお疲れ様でしたぁ!』
そして お約束よろしく 勢いよく立ち上がるが 焦って転んでしまう
『え わ、あ キャー!』
バランスを崩し 倒れ込んだ先は勿論
近藤「ぐぇっ」
『ご、ごめんなさい!』
私が近藤さんの上にのし掛かる形
布団に押し倒したみたいになった
どうしよう 今までに無いくらい近い
いつもよりドキッと 胸が跳ねる
ダメ、早く離れないと…
近藤「冬窓床…あ、あの」
『何ですか…』
近藤「ムラムラします 」
『私もだよ!うっせーな!クソゥ!!』
そして はた、と見詰め合ってしまう
部屋に帰ると啖呵を切ったものの その目に囚われて動けなくなった
『…部屋に…戻らないと…』
己を律する呪文のように繰り返す
貴方が いつもみたいに
[ああ そうだな 俺はお妙さん一筋だもん]とか何とか
言ってくれたら こんな総悟の薬なんかに、思惑に流されずに
後ろ髪引かれながらも お休みなさいと言えるのに
近藤「本当に………帰っちゃうの?」
どうして今日は引き止めるの
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