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烈々布店長の裏(銀魂)
甘い酒に仍りて━4
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客観視点
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その部屋の隅で寝息を立てていた近藤が起き上がった


近藤「なんだぁ?もう宴は終わりかぁ?」


『局長ぉ 寝てたんですか?』


近藤「おお…なんかフワーっといい気分になってな」


『私の勇姿は見ててくれました?』


近藤「勇姿って何?」


『ひどーい 絡んでくる沖田隊長やジミーや副長を懲らしめてたんですよぉぉぉぉ』


近藤「へぇ すごいなぁ、真選組に入った時はどうなることかと思ったけど、腕もどんどん上達していってるし、志も立派になっていくなぁ」


子供をあやす様に冬窓床の頭を撫でてくる
父性に溢れたこの男は普通にしていればモテるのに、本当に残念だ
と 冬窓床は染々 唇を尖らせる


『局長、いつもそーやってたらイケメンなのに』


近藤「へ!?どこ?どこにイケメンが?」


『もー そんなんだからお妙さんに振り向いて貰えないんだよ』


近藤「えええ」ガーン


『まぁ 飲めよ』


そうして シュールな酒盛りが始まるのだった


全裸の髭面 大男が 正座をして小娘に恋愛談義されている
と、思いきや 近藤の語りに涙する冬窓床の姿もあったり
最早 支離滅裂だった


「俺だって…わかっているさ けどな、テメェの色で勝負してぇじゃねぇか」


『やだ、ソレ判るかも…ヤダ、ちょっとモウもぅ』


「おいおい、泣くなよ」


『だって、勲ちゃん頑張ってるんだもん…応援したくなるじゃん』


「いいんだよ…好きでやってんだ 、つまらん意地張りもこの役回りも」


『良いこと思いついた…ストレス発散させたげよっか?私の新しい術で』


「へぇ リラクゼーション術か何かか?」


『その効果もあるよ!夢を見せてあげられるの』


「夢?」


『勲ちゃんが想ってる人と、幸せに過ごしている夢を見せてあげられるんだよ』


「へぇ…癒し系の技も覚えたんだな、いいな お願いしようかな」


『そうと決まれば…トゥウィッッ!トゥウィッッ!』


「…ん…」


目を閉じてみたり開けてみたり
キョロキョロと辺りを見回す

だが先程と景色は何も変わらず
目の前に居る者も 恋するお妙ではなく
冬窓床のままである


「ねぇねぇ、冬窓床 これって今 夢の中にいるの?俺」


『そうです、夢ですよー』


「俺の目の前にはお妙さんじゃなくて、冬窓床がいるよ?」


『あれ?そうなの?もしかして勲ちゃん、私の事 好きになっちゃったの?』


「ええええええそそそそそんなバカな、俺はお妙さんが好きで」


『きっと、夢を見る直前に 私とお話ししてたから、私が勲ちゃんの夢に登場しちゃったんだよ』


「ええー お妙さんはー?」


『ンもぅ、女の子の前で 他の女の子の話??そんなんだから勲ちゃんはモテないんだよ』


「ええええええだって冬窓床が好きな人と居られる夢を見せてくれるつったじゃん」


『大丈夫、姿は冬窓床だけど ストレス発散はちゃんとさせてあげるから』


「んー…わかった…なんだ?マッサージでもしてくれるのか?」


『似たようなモノだよ…ねぇねぇ、何かドキドキしてこない?』


「んー?そうだな…まぁ少し動悸が」


『じゃあ、これからマッサージをみたいな事をしていきます!気持ち良くなってね』


「うん…ッッン!?」


冬窓床の唇が近藤の額にキスを落とした


「あの…」


目の横、頬、鼻にチョンとキスを続ける


「ちょっと…ん…」


首筋に顔を寄せた時


「待って待って…や、やっぱり お妙さんじゃなくて冬窓床にしか見えないから…なんか…恥ずかしいよ」


『もー!じゃー私でいいじゃないですか、ほら勲ちゃん、ジッとして』


「ええええええそんな!いくら夢とは言え、そんな…」


『唇へのキスだけは勘弁してあげます』


「えええそーゆー問題じゃ…うっ」


抵抗するとは言え全裸の肩に、腕にキス

くすぐったそうに、顔を歪めている


股関を隠す為に立てた彼の膝はスゴく邪魔だが
徐々に内股になっていく様が可愛らしく感じる


「ねぇねぇ…そんな事したら…」


『なぁに?』


「ムラムラします」


『してるとこ見せて』


「冬窓床…ッッ!?」


ーーーー
ーーー

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近藤目線
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どうしてこんな事になったんだろう…

他の隊士達がみんなどっか出かけちゃって
トシとザキが酔いつぶれて寝てるし
冬窓床と宴会場でこんな事…


「わ…ァッッ」


やべ……また敏感な所に冬窓床の唇が触れた


真選組の仲間だからだろうか
幼く、見目麗しい冬窓床だからだろうか


こんなに背徳的に感じてしまうのは

そう言った意味では 嬉し恥ずかしお妙さんと同じ位、興奮してしまうかも知れない(いや それ以上かも…なんて)


「あのさ…トシとか、目を覚ましちゃうかも…やっぱり辞め…」


『じゃあ 静かに、ね?』


「〜〜ッッ」


こんな艶っぽい目でそんな熱の籠った低めの声を出されると変な気分が止まらない


「ちょ そ そんなとこ…」


『勲ちゃんのおっぱいかわいい』


チュと
音をさせて 刺激される


「っ…あァッ」


もう声が抑えられない


「あのっ オジサン そーゆーとこ敏感なんだよ、変な事になっちゃうから…ダメ…」


『どんな変な事?見せて』


「もぉぉぉぉ!イジワルだな…ぁ!」


あろうことか 足の間からその細い手を滑り込ませて来たら 素直な感想が頂けたが、セリフのせいでまた俺の股間は硬度を増す


『…あれ 思ったより…おっきいな…』


少し照れて 困るような顔をする

そんな表情は反則だ
俺、単純なんだよ……

もうだめだ 理性の糸がが欲望の炎で プツリと焼け切る


ねぇ いいよね、夢だってこの子も言ってるし
マッサージだし!


「も…知らないからね…ァ…そのまま…」


冬窓床の手に握られたまま 上下に 激しく揺さぶる
力任せの様で綿密な力加減が要される、規則的な動き

もう既に陰嚢が寄る


「あ…」


恥ずかしいトロ顔は目を強く瞑って誤魔化すしかねぁ


しかし素直な身体が強張り、その少し後に容赦無く押し寄せるのは
射精管からの雄の勢い


ドクンどくんと 波打ち、衣類を身に付けていないから主に手で受け止めたものの飛散してしまう


『わっ』


「ゴ、ゴメン…」


『勲ちゃんの…濃いね』


どろりとした粘液を指で舌に擦り付ける


「なっ なんて事を!止めなさい…ばっちいんだから!」


『汚くなんかないよ、勲ちゃんのだもん』


いたずらっ子みたいな、しかし妖艷な笑み
俺の中で何かが弾けてしまった


「…わかった…そんなに煽るなら、今度はおクチに直接あげよう」


『へ』


「どうせ夢だ、今夜は寝かさないから!オジサン決めちゃったから!」


『ちょ え ヤダ ウソ』



ゆらりと向き直る俺の身体にすっぽり隠れた冬窓床は
凡そ夢とは思えない程リアルで
甘い、甘い匂いがした


あー、これが現実だったらなぁ

お妙さんは諦めちゃってもいいかも…なんて思った


『ひぃやぁぁぁぁぁぁ』


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朝になり、屯所中に響いたのは幹部ら数人の悲鳴だった


end

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