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烈々布店長の裏(銀魂)
兎の遠出4/(甘)

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滞在ホテル
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『ただいま、でーす…』


「おお、帰ったか」


『ひゃあああああああああ』


「えっ何何?敵襲でもあった?」キョロキョロ


『ごごごごごごごめんなさいおおおおお風呂ろろろ上がりだったんですねねねねね』


「あ…まぁ、タオル一枚で悪いねぇ」


すごいお色気シーンだ!
たおる!いちまい!
耐えられない!

そそそそそそだ!作ったお菓子仕舞おう!


あたふたと冷蔵庫に逃げる


「どうした お嬢さん…今日は大人しいねぇ」


『へ?』


後ろから 阿伏兎さんはズボンだけ穿いて タオルを肩に引っ掛けた洗い髪をそのままにゆっくり近付いて来た

冷蔵庫に背を向けた私は艶やかな髪と雄々しい筋肉に目が釘付けになった



「昨夜はあんなに大胆だったのになぁ」


『大胆?私、ソファで寝ちゃって…それから…??』


「………今日、お嬢さんは 相当元気なんじゃないの??」


『え…』


確かに、今日の私 何だか みなぎってるし元気かも

『ハッ!もしかして…何か阿伏兎さんに…酷い事をしちゃったんじゃ?』


「…あながち間違っちゃいないが」


言葉を続けながら 顔が近付いて来る
冷蔵庫を背に 逃げ場が無い


「確かに、昨夜は困らされた…」



ゆっくり、ゆっくりと額を擦り寄せ コツンとぶつかる


『!!』


「あんな事…」


伏し目で、とゆうか 近過ぎて表情が分かりにくい
ただ オデコ接合部に感じる体温に
胸が、鼓動が、血流が沸騰しそうになる


『あ…の…』


「オジサン 相当ドキドキしちゃったんだぜ?」


今度は鼻が鼻にぶつかる
言葉が耳の奥に響く

私のほうが相当ドキドキしてると思います…


動物同士のグルーミングの様に 何度か鼻に鼻を重ね合わせる スメルコミュニケーション


やばいやばい!なすがままの私

瞬きが出来ない
呼吸が乱れる
思考が追いつかない
どうしちゃったの?阿伏兎さん?サービスし過ぎですよ?


「今日は…」


目が合ったら


「どんな冬窓床が」


途切れた言葉と一緒に
寄せられる唇、息遣い


「俺の夜になってくれるのかねぇ?」


口髭の感触

ふわり、重なる唇


『ふ…ぁ!』


何?何 こ………の…………キス
阿伏兎さん、いつもと雰囲気が違うよ…?


触れるだけの感触から 優しく啄むみたいに、何度も何度もチュッて音がくすぐったい

ディープじゃないけど、足取り軽やかに踊る様な リズミカルな
それでいて、何かを確かめるみたいな 探る様なキス…


「ッ…っ…」


『あ……む、んぁ』


━━━意識が 溶けちゃうよ……

━━
━━
━━


「ん…」


『ふ……は…』


そんなに長い時間じゃなかったのかも知れないけど

息 殺して、鼓動のせいで揺れる身体

どこに力を入れて 支えたら良いんだっけ


はぁはぁ と、荒ぶる肺
何か伝えなきゃいけないのに、何も声にならないし
ひたすら 甘い感覚に冒され 顔が頭が
熱い


つまり
とんでも無い破壊力で!!

心臓が悲鳴を上げてる…
嬉しい悲鳴を

しかし 心臓がもたない!頭部も!特に脳が!!
ときめきで爆死しそう!!
もしかして 新しい必殺技か何なんかですか?


そんな私に吸気する余裕は無かった

離してくれない唇


『んっ…んー』


舌が絡んで…吸ったり噛んだり
唾液がたまに 音を立てて

溶けそうな、目が回るくらいの ワイルドで甘いキス


「ん、っ………」

『っっ、はふ…』


一通り啄んだら 蕩け踊る唇が離れた


やっと解放されたように思う

息継ぎを思い出して クラクラしてる頭で 酸素を探す
チカチカしてる視界には こんなに近い阿伏兎さんが口を開く


「…おまえさん 吸気しねぇと 普通のか弱い女の子なんだな」


『え…?』


「いや、オジサンのキスでも そんなカオになってくれるのが分かって嬉しいんだよ」


いやいや何そのカオって、それはこっちのセリフだよ
阿伏兎さん 優しい表情?物憂げ?


色が白いから目立つのか 少し赤い頬は反則だよ
そろそろキュン死ぬよ


「悪い…イジメ過ぎちまったな」


そのカオ 反則
声も お風呂上がりの匂いも


「あの…単刀直入に聞くけど…」キリッ



ブッ



「?!」



パタ



「……」


しーん



「ええええええええええ?鼻血吹いて倒れた?!ちょっと冬窓床!!大丈夫か冬窓床?」


大丈夫、阿伏兎さん
貴方がカッコ良すぎるだけ

ごめんなさい、今日の貴方はとんでもない御姿です
私には刺激が云々


「おーい冬窓床!おーい!!」


朝まで それはそれは安らかに眠り続けたと言う(スヤァ)


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