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烈々布店長の裏(銀魂)
兎の遠出2(裏、彼目線)
━━阿伏兎目線━━


帰ったのは 時計の針が午後9時を指した頃

扉を音無く開けると料理の本に囲まれてソファで居眠りしてる冬窓床を見つける


「ったく…はしゃぎ疲れたのかい、お嬢さん」


『んん…』


眉を潜め、煩そうに 呻いた
耳元に手を当て 起きて欲しいトーンで喋る


「エネルギー補給の時間は過ぎたぜぇ?今日は要らねぇのか?」


『やー……ちょーだい』


余程眠いのか、いつもと少し違う口調で 目を閉じたまま俺に抱き付いて来やがる

身を預けるもずり落ちる身体の纏った服の香りは
割烹着を脱いだいつも冬窓床の匂いがした

コイツらしくて少しだけ安心を覚える


しかし、こんな時までお料理修行かい

1日位休んだって良いんだぞ

しかし どこで飯を作ってたんだ?
お料理教室でも通ってんのかぁ?


…不思議なモンだな

コイツの料理を食わない時は いつも通りの大食らいに戻っちまう

本当に何なんだろうな…


『阿…伏兎 ごはん…』


呼び捨て…と違和感を覚える暇も無く その声は俺を現実へと引き戻した

なんとモソモソとチャックをまさぐっている

積極的な女は嫌いじゃねぇが オジサン、汗かいたまんまだって!


「バ、バカ!まだ シャワー浴びて無…」


『おだまり』


「…お…はい…」



ひぇー キャラ変わってねぇか?

心無しか強引な所が団長に似て来たような…「ウおァ!?」


コイツ……寝てるん…だよな?


その柔らかそうな唇から覗く歯でチャックに噛みつき、
ジィィと開く

ズボンの窓口に鼻面突っ込んで 器用にもソレを引っ張り出して咥え込んで来やがった…


おいおい冗談だろぉ…
とんでもねぇ光景に目が釘付けだ

視覚的にも感覚的にも些か刺激が強い


「…ッッ…あ…」



きっと、酒と汗の匂いがするはずの こんな身体

俺が酔ってなけりゃ、
あんたが寝ボケてなけりゃ、
この状況に甘んじてねぇ…畜生


こんな…いやらしい…な…


思わず唾液が喉を鳴らすが ハッとかぶりを振る

いやいやいや!じゃなくて!

シャワーくらい浴びせろってんだ!!
冬窓床さん?ねぇったら?


そんな羞恥心を他所に

遠慮無く ぬろぉ、と 俺を撫で付ける舌の動きに翻弄されてしまう

微動していた腰がだんだん、引けてきて 吐息に喘ぎが混じる


「この………ッッ…ぁ………」


嗚呼 ダメだ
情けねぇが何も考えられん

思考を鈍らせ、ガンガン性欲を掻き立てる…
どんなに欲が溜まっていた時でも、ここまで流された事は無かった

なのに

…これが夜魔か…
そんな戸惑いが 押し寄せる絶頂の気配に溶かされる


「このまま」で、善かったんだよな
[食事]なんだから


荒い呼吸を抑え
頭の片隅にある理性で呟いて やっと、この僅かに残ったちっぽけなタガを外せる

そんな俺の悩みなど 素知らず口内に含み翻弄してくる冬窓床


嗚呼…このまま、どうか寝惚けたままでいてくれ…
こんな俺に 気付かずにいてくれ…

そんな祈りが胸を掠めるものの
しっかりと彼女の痴態を目に焼き付けて動けやしない


「…ッッ…は……イ…く……!!」



待ちに待った吐精
思いの外 大きく脈打つのは 欲求不満のせいじゃない


ほぼ毎日 このこういった行為はシているのだから


しかし 回数を重ねる毎に 溺れて往くような感覚
どこもかしこも 疼くのはどういうことか…
敵わない
参ったもんだ

世にも美しい 夜の艶姫の毒が回ったか
どくどくと脈打つ自身から放たれた精
俺のソレを 飲み込むお前を見ている

しばし惚けて甘美な余韻に犯されるが

身体の芯からの身震いを制し、
甘い痺れを振り払い、
彼女の体を凭せ掛けて

急いでグラスを片手に
息を整え 蛇口を捻る



「ホラ お嬢さん…水くらい飲め」


ソファにまた 体重を預けた冬窓床を抱き起こし グラスを口元に持っていく


長い睫毛が揺れ
ゴクリ、と喉を鳴らし飲み干した


『もっと…』

そう囁くように洩らし、俺にのし掛かった

「んなっ」


驚いた拍子に体勢を崩し、
冬窓床が仰向けの俺に跨がる型で受け止める


「起きて…ねぇか」


ホッとするのも束の間

胸元にコイツの頬が当たる
くすぐってぇ

髪の香りが柔らかに鼻腔をくすぐる


「おーい…お嬢さーん」

『Z』


かぁーっ 何とも安らかに無防備にネンネしてやがる
余程疲れたのか?


襲っちまうぞ コンニャロー

こんな はしたない体勢で…

騎乗位じゃねぇか…ったく

俺は床を背にしてて色気もありゃしねぇけどよ
てゆーかオジサン背中痛いんだけど



その寝顔は 俺の胸に突っ伏しているので こちらからは見え難いが モゾ、と動き出す


「ん?」


モゾ、モゾモゾ


「えっ…あの?お嬢さん?」


あろうことか 俺の股関に その肢体を上下運動で擦り付けてくる


「!!!!!?」


いやいやいや
何やってんだ さすがに何やってんだ

そりゃマズイだろ


せっかく整えたチャックがまぁた下がっちまうの?


「おい、おい冬窓床…」


俺は別にロマンチストでもフェミニストでも無い
しかし 女の寝込みを襲う(襲われてるけど)下品な真似はしたくない


節度を以て然るべき大人なんだよ


「…!!」

なのに
脳髄に阿の熱が 再び甦る

うわぁぁぁぁ、チャックが下がる所か また外気に触れてるよ……
俺のネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲がぁぁぁ


ーん……



マズイ

ツボッた


これ以上 摩擦を受けると…

あんたがヤケドするんだぜお嬢さん


『…阿伏…兎…ん…阿伏兎……』


「…ッッ!」ビクッ


反則だろぉ…

誰の上でオナッてんなよ…
畜生、名前を連呼すんな…


節度を持った大人なんだってば!俺ァ


「ん………?」


ちょっと待て
この感触…?

待てよ、待て待て…


ちょ 下着、ズレてますよ?

パンツの股当て部分さ、ズレてますよ!横に!!柔らかぁぁぁぁぁ!
そりゃあ黙っちゃいねぇわ!俺のネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲がぁぁぁぁ!


こっこっこれじゃ 挿入しちまうけど?

おまえが変に動くとセックス成立しちまうぞォォ?!

おしべとめしべがコンニチワしてるんだよ このスットコドッコイ!!


あ ホント
やべ

意識したら………
バキバキに勃っちまった


『阿伏兎ぉ……ちょ…だい…』



意識せざるを得ねぇェェェェ!!
もう誘ってんだろ!絶対誘ってんだろ!!

そんな声出してんじゃねぇよ
トドメか何かか?


なんだコレェェェ…
イヤらしいぞ…なんだよコレェェェ


━━グりっ
シュ スッスッ


あ ばか 辞めろ

そんな風に動くと入るぞ結合しちゃうぞ連結しちゃうぞ

オジサン知らないよ?知らないからね?
知らないんだからね!


こんなオジサンとこんな… 何つっても!


…だが


夜魔の本質か?


だから 抵抗出来ないのか?
いつもの俺なら振り払える筈だ

然し



ー味ワッテミタイー


男の性に逆らえない


そう、強く、一瞬だが 強く思ってしまった
それに
何より
俺はこの女に恋をしている


欲しい…欲しいんだ、この女が
心底 ホシイ


過程はピュアじゃねぇ
しかし切欠はどうであれ 気持ちは気持ちだ

結果的に恋に落ちちまった

雄を惹き付けるのは生殖本能が基本なんだから当然の事だろ
うん、そこに魅力的な若い異性が居たんだ
当たり前だ
仕方ないよね


でも

だからこそ

惑う


こんなんでいいのか?とか
お前さんはロマンスを夢見る女の子だろ?とか
お互いの気持ちとか…

うん、並べれば並べるほど 空寒い言い訳なのは判ってるんだけどね


つまり とにかく お前さんの事を考えちまうんだよ…

一挙一動が気になるんだよ
つまんねぇ気持ちにさせたくねぇんだよ

どれだけ待ち望んだか、こんな夢な様なシチュエーションだけど…
お前さんの笑顔が壊れるなら、俺はこの抵抗を止めねぇよ



『ふぇ…阿伏…兎ぉ……』

「…お、起き…?」

『阿伏…兎…ん……』


いや、未だ寝ボケてる

なかなか事に至らない所為か
業を煮やして口が動くのか?


『しゅ……ぃぃ……』

「あ?なんだ?」

『阿…伏兎…しゅき…』

「……何て言ってんだよ…言っておくけど オジサン、これ以上お嬢さんのワガママには付き合っちゃ…」

『……好き…ぃ』



鼓膜が受け取った情報のせいで 頭が一時停止する

い、今…[好き?]って言った?
阿伏兎、好き………って?

年甲斐も無く このストレートかつシンプルな言葉にときめいて

胸が跳ねた…

その2秒間の間に見計らったかの様なタイミングでお前の腰が俺を捕らえたまま 降りて


嗚呼 切っ先が呑まれる


「おァッッ!」

『ン…ふ……』



その感触を受け入れたが最後


アタマが蕩けて
腰が跳ねた



『く…ぁ…』


「ーひ・あーッッ━━━!?」


反射的に起こる 身震いと共に 腰を突き上げてしまったのだ


こんな華奢な女の身体に
深く甘く
雄の本能がこの止められない一撃を与えてしまった


押し寄せる 凄まじい快楽
局部がジンジンしてとろけそうだ
コレをを堪えるなんて…出来ない…が

ダメだ、もうこれ以上動いては…冬窓床の折れそうな腰に、これ以上…

必死で能動的にピストンしたい雄を捩じ伏せる


欲に任せて もっともっと打ち込みたい

涎が頬を伝う


これを我慢しろだなんて結構な拷問だ


いや、でも誘導されたよね、この夜魔 ハメやがったよね(二重の意味で)


クソッ………
[好き]の一言に頬が染まるピュアな俺を返せ……

俺もッッ…
俺も 同じ………好…………


そんな思いを吐息で噛み締める、抗い 冬窓床の顔を、無事を確かめる

フゥ ハァハァ
ハッ ハッ フッ


自分の息遣いがこんなに耳障りだとは思わなかったが、止まらない


「…冬窓床」


『ン…』



熱を持った 頬
恍惚混じりの微笑を讃え オンナの顔をしていたコイツもハァハァと息が上がっている


ヤバいな…こんな顔を冬窓床にさせているのは俺なんだ

[俺と繋がる事によって]


その事実がもうとても堪らなくて


『阿伏…兎ォ…ん…』


「クソッタレ…そんな顔を見せられたら…も…止まらなくなるから…な…」



挿入は未だ 引き抜かれぬまま

強がりと裏腹に、ピストン運動はナシで堪えている


俺のエネルギーを吸い滅ぼさんとする勢いの締め付けにギリギリ耐えている


内に居るだけなのに、じわり じわりと 悦楽に昂る


ぼんやり浮かんだ理性のタガ
噛み潰す余裕も無いが 冬窓床の声に我を取り戻す



『阿伏兎、おもらし…しちゃえ…』

「な、おもら………って ああ?このまま出したら…」



俺の言葉が終わらぬ間に 冬窓床が上下に動いた


「!!!!」


三擦り半

そんな言葉を生み出したのはコイツらの種族なんじゃねぇのか


ダメだ…ダメ…
ダメ…
出したら…おま…

あ………なのに、出したら…ダメじゃねぇか…!!


「ン…ンッッ…ン…」


有無を赦されず吹き出した白い熱と

発熱と解放と
結果的な隷属故の涙
(アクビの涙と変わらねぇよクソッ)



フッ…フゥ ハァハァ
ふぅ ふぅ ハァ…

ち…くしょ…

呼吸が乱れる
止まらねぇ
クソッ 身震いが止まらねぇ

あー こんなアヘ顔 見られなくて良かった


堪えたものは呆気無く冬窓床の中に放ってしまった

理由はどうあれ


「…俺も年貢の納め時か?」



もしもの時は


満足げにスヤスヤとただの寝息を立てる冬窓床の肩を抱きしめ 一人ごちた


「責任……」

覚悟する…しかないよ、な??


てゆーか起きないの?

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