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烈々布店長の裏(銀魂)
三味線の傷2/河上
目が醒めると そこは治療室だった





外側からまた子、武市さん、高杉さんも見てる…
心配させちゃったかな





…うん…私 生きてたんだ


ぼんやりと目を開けると隣には万斉さんが立ってる



『万斉さ…』


「遅れて来た晋助がボスを叩き切って事態は終息した」


『そっ…ですか、良かっ…』


「良い訳が無いでござる、どうして」





怒りを孕んだ目
鋭く光る




『ッッ…』


「どうして拙者を庇ったでござる!あんな一撃に遅れはとらぬ…」


『ごめんなさい…身体が動いてたんです…』


「冬窓床、少しばかり血を失ったのだぞ」


『はい…』


「お主が死んでいたぞ」


『…だって』





━━━━━━━

※外側にいるまた子達には 声は聞こえてません










また子「お…万斉先輩、なんか怒ってるっスね」


武市「彼も心配したのでしょう、心中複雑なんですよ」


高杉「…元気そうじゃねぇか」





━━━━━










万斉「兎も角 拙者にも責任はある、主の目に映る拙者はそんなに頼り無いのだろう」


『違います!そんなわけ…』


「こういう時も精気を与えれば 楽になるでござるか?」


『へ?』


「ならば口吸いを…」スッ


『ひゃあああああ待って待って!みんな居るよ!高杉さんもまた子も見てるよ!』





ベッドに横たわる冬窓床の上に両手を乗せ、体重を掛けようとする



「気にしているのはお主だけだ]


『こここここんなとこでシたらバレちゃいますよ!私達の関係…』


「別に…不都合など無い」


『きっ鬼兵隊の風紀を乱すなって最初に条件を出したでしょ』


「…では バレなければ良いのだな」


『どうするの?』







━━━━━━








また子「なんかモメてないスか」


武市「師としての苦言ですかねぇ」


高杉「…」






━━━━━━━━





万斉「確か、身体の何処かを繋げても 気を送る事は出来るのでござるな」


『はい、まぁ…』


ベッドに手を入れ 冬窓床の手を掴み出す万斉


「これで拙者の気を吸えるか?」


『わぁぁぁぁぁ』(手を!!手を繋がれ!ひゃあああああ)






━━━━━━━



また子「わぁぁ!万斉先輩!冬窓床の手を握ったぁぁぁぁ!なんスかアレなんスかアレ!イイ雰囲気出てないスかぁ!!」


武市「おお、優しげに両手で冬窓床さんの手を包み込んでますねぇ」


高杉「…」






━━━━━━━




「…」


『(目…閉じてる…長い睫毛、サングラス越しにも解る…端正だな…手も暖かい…)』

『(はっ…ヤバい!また子達が見てるんだよね…ヤバいよぉぉぉぉ 視線が怖くてあっちを見れない…)』



「雑念が凄いでござる」


『だだだって…』


「ギャラリーが気になるでござるか、さっさと気を吸ってしまえば事は済むぞ?」


『クッ、この意地悪…いーよ 分かりましたよ、とりゃー!』


「む…?」


ぎゅイーん(イメージ音)



「あ…ッ……ッッ…ん!」ビクン


『どうです?こんな刺激をこんな所で受けちゃ困りません?』


「…ハァ、ハァ…」


『万斉さん?』


「勃ったでござる」


『ぎゃあああああああ』






━━━━━━━





また子「…なんか 万斉先輩 目が潤んでないスか?」


武市「結局 冬窓床さんの無事を確認出来ての嬉し涙じゃないですか」


高杉「…」





━━━━━━━






『この馬鹿馬鹿!何盛ってんのー!
(幸い、また子達の位置からは 座ってる万斉さんの股関は見えないから救われてるけど…
私からは丸見えだよ!こんな万斉さん見た事無いよ!どうすんの こんな展開』


「冬窓床の手が…拙者をこんな風にした…」


『誤解を招く卑猥な言い方はヤメロ!』


「冬窓床…此所で…せめて口吸いだけでも…許してはくれぬか」


『んなっ』


「この装いが戒めとなって…只でさえ、はち切れそうなのでござる」


『ええええ なんて色っぽい目をしやがる!こんなとこでダメに決まってんだろ!
はっ!!この手がダメなのね!ふん!』


「あっ…手…離す…」





力無く 消えゆく語尾
なんと切なげな貌

相変わらず表情に乏しいものの 瞳の奥は正直で冬窓床の心を大いに揺さぶる




また子達からは見えない角度に首を傾げ、熱を帯びた溜息混じりに哀願する





「冬窓床…どうか情けを…」


『………』
(そんな顔してなんてセリフ…卑怯だ…断れないの知ってるくせに)


『もう…』


おもむろに 万斉の唇に指先をあてた


『これが一時凌ぎです…お部屋に戻って、着替えでもしてから いらして頂戴…万斉さん』


「あ…」


少しだけ 冬窓床が万斉に 気を送り込む


そして 強い快楽の刺激を一針、刺す







「…ッッッ…」ビクンビクン





これで 絶頂に辿り着けただろう

こんな場所で、公開処刑、羞恥プレイ周知プレイだが 襲われるよりはマシだと、困り顔の冬窓床は溜息をついた


万斉のポーカーフェイスの眼の奥が 情熱の蜜を味わった証を確認して






━━━━━━




また子「万斉先輩、唇に手を当てられてビックリしてるスか?あれ…泣いてる」


武市「ええええプライドでも傷ついたんでしょうか」


高杉「…」






━━━━━━




「…パンツ、替えてくるでござる」

涙がツーと 頬を伝うも
スっと立ち上がる



『ったく、ケガの治療に必要な気をなんで元気な貴方に送らなきゃいけないんですか…もう!』


シュッ
シュッ


「着替えて来たでござる」


『わぁぁぁぁぁ 一瞬消えたと思ったら…何何?もう着替えて来たの?瞬間移動したの?』



「今度こそ、冬窓床の治癒を促す為の精気をちゃんと与えようぞ…」


『だぁぁぁ キリが無いでしょ!療養するから休ませて!!』



万斉「いざ 口吸いを!」


『バカヤロウ!ヤメロ!止まれー』


ギャーギャー






━━━━━






また子「なんか騒ぎ始めたっスね」


武市「結局 仲良しじゃないですか」


また子「あんな表情豊かな二人、初めて見たっス、お似合いなんスかね…うぷぷ」


武市「まぁ 無事で何よりです、さぁ 戻りましょう」


また子「あ 晋助様、こんなとこで寝てたら風邪引くっスよ!私が暖めてあげましょうか?!」


高杉「…ん…むにゃむにゃ 俺のヤクルコ…」(立寝)








end







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あきゅろす。
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