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烈々布店長の裏(銀魂)
河上/プロローグ4(裏表現有)
ヘンな事になった…

けど、確かに食事が足りてはいない

渡りに船、と言えば…そうかもだけど
けど…









『…わかりました、お言葉に甘えていんですね?』


交わす視線で頷く彼に言葉を続ける


『私は 鬼兵隊が好きです…私の存在で隊の和を乱したくないのです…』


「…」


『い、今は劣情に身を措きますが 今宵の事は…忘れて下さい…』


「…承知した」


『あと…場所、変えて下さい…此所、死体ゴロゴロ…』







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ガンダーラブホテル
━━━━━━━━━



(…こんな場所にこの人と来るなんて誰が想像できただろうか…)




「シャワーはいいでござるか?」


『そんなにがっつりと情事に溺れたりしませんから!…でも浴びます…』


「一緒に…」


『干物にすんぞ!』







━━━━━━





『ふぅ さっぱりした…………あ…』


「どうしたでござる?」


(サングラスもヘッドホンちゃんと取ってる…良かった)


お揃いのバスローブに包まれた逞しい身体に赤面して 言葉を失う



「始めよう」


私の心中を見越したのか
そんな野暮な台詞が耳の奥に響いて 然し お陰で極 自然に身体を寄せる事が出切る


温かい

この可笑しな空間で 彼の胸に頬を乗せる
感じた温もりとソープの香りが私を高潮させ、戸惑いと混ざり合い トロトロ熔けて行く




「…」


彼の腕が無言で私を抱き締めた


胸と胸を合わせた、高鳴る鼓動が隠せない

端正な貌が唇に近付いて 僅かに肩が強張る



『…ん…』
「…」


柔らかな、それでいて雄々しい舌先のうねりが思考力を奪う


(そうだ…エネルギー、貰わなきゃ)


ぼんやりと思い出して 彼にしがみつく

「…ッッ…」

優しく、そっと吸精した
急がないように 痛みが無いように

今度は彼の肩が跳ねた




『大丈夫?痛くありませんか…??』


「…あ、ああ…」



少し眉間に皺を寄せて困った様に
「こんなに…直接的なものなのだな…」


『?』


「脳髄に直に 快楽が降り注ぐ、剥き出しの神経を直に撫で付けるようだ」


『ごめんなさい、痛いなら…』


「続けるでござる」


『…』



ベッドに腰を下ろさせ 頬に口付け、彼に覆い被さって行く

首筋、肩をなぞり唇を落とす


胸の突起に差し掛かった所で上体を少し起こし
「そこは…」




否定的なトーンだったが 気にせずに触れた

「…くっ……」

舌で撫でる度 吐息が漏れる


(良かった、気持ち良くなってくれて…)






安堵の刹那、私の視界がぐるりと反転した

『へ?』

万斉さんに組み敷かれ 立ち位置が逆転したのだ





「もう…限界でござる」


『やっぱ痛かったんじゃ…』


「…ッッ…そうでは無く…」


解らず首を傾げる


「…絶頂が堪え切れぬ」


真っ直ぐに 少し顔を紅潮させて答える万斉さんは何時もよりも艶やかで 扇情的だった


『えっあっ待って』


「待てぬ…」


膝で股を割り身体を寄せてくる


『じゃあ、あの、クチで…』



万斉さんに抱かれちゃうのはダメだ…
鬼兵隊の和を 私 風情が女絡みで乱しちゃうなんて



ダメ





『ええ!クチでしますとも!飲ませて下さい!』

返事をする間も与えず、万斉さんの下腹部に滑り込む






ズシャア(滑り込む音)




「なっ こんな体勢で」



彼を四つん這いにさせ、脚の間から 怒張した男根をくわえる


「っ…」
「うっ…ん…」






困惑し、腰に力が入り しかし微かに律動する


熱を帯びた声も顕に
彼の絶頂が喉奥に注がれた


直接なる精気は何とも身体に染み渡る

カラカラの食道に胃に

生命の息吹きが与えられたみたい







『ど、どうでした?ちゃんと…満足できました?』


「…………お主こそ…腹は満ちたか?」


『ええ、まあ
相手から干からびる程エネルギーを絞り出さなくても
質の良い精気を適量貰えたら大丈夫です』



「…そうか…では 2回戦では主を抱けるのかな?」



『うそうそお腹減った足りない足りない!ホラ2回戦もクチに早く出しな!!』


「そうか…まぁ焦らずとも…良かろう、これから毎日 冬窓床に拙者の精気を分けよう」


『へ』


「毎日、食事が出来ないのは辛いだろう
今までは 断食状態で、数日後にまとめて屍喰いをしてきたのであろう?」


『…止まり果てた心の臓を確認し、余すことなくその肉体を絞り、灰に帰す、それだけです』







全部バレてる、バツが悪い



「拙者としても 心地良い旋律が聞けたので 好ましい
今の情事に散りばめられた艶やかなビートが…」


『…とか言って、テイの良い性欲処理場扱いすんなよ』


「なっ 失礼な!拙者は冬窓床を思って…」


『じゃ そーゆー事にしといてあげます』


「だからだな、おい、聞いているでござるか」





うん…多分優しい万斉さんの事だから 私の事、考えてくれてるんだろう


さっき「今宵の事は忘れてください」って 格好つけたのにな

あーあ…





貴方が女に不自由してないの知ってます

ずっと…見てきたから


この想いは伝える気は無い
側に居られるだけでいいの




今宵の月は美しい
行き場の無い野良猫の想いは
あの月を瞳の奥に映し 何を思うのでしょう



そっとそっと 胸で呟いた



end

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あきゅろす。
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