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烈々布店長の裏(銀魂)
河上/プロローグ3
『…どうして助けに入ってくれたんです?』


万斉「…さっき言った通りでござる」


『私を気にかけてくれたんですか?私の…殺め方に興味があったからじゃなくて?』




外した視線を私に向けた






万斉「この者達は…此処に来た時には、こんなに窶れた顔をしていただろうか」


向き直り、私を衝く





万斉「そしてお主の頬には 少し赤みが点した」


「コイツらの気を…食らったのか」










嗚呼 やっぱり、
この男は敏い




気味悪がられて仕舞う哉



これで 鬼兵隊(此処)には居られなくなるのかな…




「冬窓床は天人だったか?」





『違う…私は地球人…』

『この 呪われた身体には 比較的最近なったばかりですよ』





思い出した様に、いつものうわべだけの笑顔を張り付ける


『お伽噺ですよ…この呪われた身体を…誠の愛で包んでくれる人が居たなら、戒めは解けるそうな』


悪戯児の様に嗤って見せる







「生体エネルギーを糧としているでござるか」


『ちゃんとダイエットしてるんですよ』


「そうで…あろうな、鬼兵隊の皆には気付かれぬよう 他所で食事をしてくる」


ギクリ、と 心の臓に冷たいものが刺さったみたいだ


「命を奪うついでの様な形で…隊の者には手を出さぬ」


『当たり前でしょ』


「それは…鬼兵隊への想いの大きさ」


『…辞めて下さい』


『主の照れた顔など 初めて見たぞ』


『あー もう…そんなに私が疎ましいなら、早く高杉さんにでも報告なりして、除名すれば良いじゃないですか』


「何故そうなる?」


『私の事、嗅ぎ回ってた…辞めさせたいんじゃないの?』


「いや?内に秘めた仲間想いの情熱に感動しているでござる」


『は…?』


「どれ、先程のエネルギー量では足りないだろう、拙者のエネルギーを分けてやるでござる
吸え」


『なななな何でそうなる!すすすす吸えって…』


「どうせいつもは 獲物が骨と皮になり果てるまで吸うのであろう
最後は砕いて砂にでもする…そんな処か」


『見てきたかのように言うんですね』


「そうまでして 魔性を隠すのは 鬼兵隊への愛であろう」


『ま、間違ってはいないけど…』


「手でも握れば良いでござるか?」


『…万斉さん、干からびちゃうよ?』


「…そこは…冬窓床の手心次第であろう」


サングラスの奥が笑った

妖しい笑み



『私、本来なら生気というか 精気を吸って るんです…それなりに触れ合って貰わないと 頂けませんからね』


「…口吸いでもすれば良いか?」


『くっ!口吸いって…』



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あきゅろす。
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