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☆銀魂の小説(夜兎組/長編)
兎とお仕事2
私が片腕を持ってったとは言え…
あの茶吉尼はかなり強いのだろう
互いに疲弊して様子ではあるが歴戦の夜兎の阿伏兎さんを ここまで手こずらせて…
あっ また…殴られ…


見てるの、ツラいな

あんなに傷付いて…そんな阿伏兎さん、見るのは初めてだから…

いや、でも泣いちゃ駄目だよね
結構楽しんでるっぽい側面があるし…


━━━


茶吉尼「チッ…お前のメス奴隷が利き手をダメにしてくれたおかげでこのザマだ…どうせなら最初から最後まで面倒見てくれりゃイイのによ」


阿伏兎「良いオンナだろ、ご主人様が手を出した獲物に 横槍は入れねぇ主義なんだ。
俺の嫌いなモン分かってやがるのさ。」


口内に溜まった血を吐き捨て 阿伏兎さんは不適な笑いを浮かべる


阿伏兎「同族でも中々お目にかかれねぇイイ女さ!!」ドンッッ


茶吉尼「のろけるな、チビ」ドゴォ


そしてまた殴り合う


うう…そんな事 こんな大勢の前で言われたら 余計に手出し出来ない…


あ…夜兎軍団の皆さんの視線が…ちょっと痛い…


━━━


茶吉尼「うらぁ!!」


阿伏兎「だりゃぁ!!」


━━━


段々 スピードが速くなってきた…
これは…決着が着く…!?


固唾を飲んで見守る大観衆を
そのとき、一陣の風が縫った


茶吉尼「これで終わり」
神威「遅くなってゴメーン」バキィッッ
茶吉尼「グボアァァ!!」メキョオッッ


阿伏兎「」

『』

大観衆「」

神威「いやー、うたた寝してたら 約束の時間、とっくに過ぎてて参ったよー ゴメンゴメン」

『団長…』

神威「うん。敵は何処?あの…何か雑魚っぽい軍団?」

阿伏兎「あんたの足元で伸びてンのが ボスだ」

神威「え?」


━━━
━━


━━
帰還
━━


阿伏兎「ったく…参ったぜ 見せ場持ってくっつーか、空気が読めねえっつーか…」


『まぁまぁ、良かったじゃないですか!無事で!』


阿伏兎「無事に決まってンだろ。それとも何か?俺が負けちまうと思ったのか?」


『だ、だって凄く強そうな茶吉尼族でしたよ…』


阿伏兎「かぁー、見くびられたモンだねぇ オジサンは悲しい…痛テテ、もっと優しくしてくんない?」


『ほらぁ…ダメージ凄いし…』


阿伏兎「へっ…心配し過ぎなんだよ…ところで、特別手当てを奮発しろっつってたけど、何が欲しいんだ?」


『え…っと…ボーナス…的な…』


阿伏兎「あー、それなら…………これくらいは出す予定だけど?」


阿伏兎さんは手元の電卓を弾く


『うん…と、お金はそんなにいらないから……』


阿伏兎「あ?現物支給が良いのか?モノはなんだよ」


『あ、阿伏兎さんと…デートしたい、です』


阿伏兎「…」


あー、とか うー、とか 頭を掻きながら 阿伏兎さんは横を向いて口籠る


『だ、駄目ですか?』


阿伏兎「こんなイイ女にお誘いされたんじゃ、断れねぇな」


『…あ、ありがとうございます!!』


罰が悪そうにうつ向くけど、その白い肌の頬が紅く目立つの 気まずいから…なんだよね

少しだけ、可愛いかも…なんて思ってしまうけど


阿伏兎「何笑ってンだ?そんなにオジサンとのデートが…嬉しいの?」


『は、は…い…』


阿伏兎「じゃ、その擦り傷 早く治して備えてくれよ」


『えっ 擦り傷?』


阿伏兎「ココ…」


私の前髪を分けて、額を指で軽く触れる


『あ、気付かなかっ…』


阿伏兎「」


言い終わらない内に 阿伏兎さんの舌がぺろりと その擦り傷を舐める


『ぴゃあぁぁぁぁ!!』


阿伏兎「そんな声 出せンなら充分元気だな、安心した」


可愛いかも…なんて思ってしまう瞬間を
いとも簡単に 大人の余裕で 彼のペースに持ち込まれてしまう


やっぱり まだまだオジサンには勝てそうにありません…


end

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あきゅろす。
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