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烈々布店長の裏(色々詰め)
ハロウィンの悪戯(甘)
今日はハロウィン

街の子供達と一緒にお祭り騒ぎを盛り上げた、その帰り道

女性の一人歩きは心配だからと カツブシマンが送ってくれているのだ


『ありがとう、カツブシマン』


「なんのなんの、お嬢さんの無事を見届けられて こちらも安心でござる」


『まだ時間、大丈夫でしょう?折角だから お茶でもご馳走するよ、あがって』


「そうでござるか?ではお言葉に甘えて」



お祭り準備で慌ただしかったものの、最低限片付けておいて良かった…


━━━




お茶を出して 談笑をする
他愛無いけれど、優しいこの時間がいとおしい



「おっと、もう こんな時間…そろそろおいとませねば」


『時間経つの早いね…暗くなっちゃったよ、今日はもう 泊まって行けば?』


「なななな、女性の一人暮らしの家に寝泊まりするなんて!とととととんでも無い!」


『えー…でも、暗いから心配だよ?』





純な彼の顔がほんのり赤い
女の子に免疫があまり無いみたいでかわいらしいから
少しだけ計算した上目遣いで 呟く





「し、しかし…」


『………じゃあさ、こうしよう』


「?」


『今から 私がハロウィンの衣装を着るから、その姿を見て照れずに褒めてくれたら解放してあげる』


『ちゃんと褒めてくれなかったら、今晩は泊まっていって?』


「フラウちゃんは何を着てもか、か、可愛いでござるから 褒められない訳が無いでござるよ」


『ほんとかなぁ…ふふふ、じゃあ待ってて、着替えてくるね』


「わ、わかったでござる」




━━━




『ばぁ』


「お、着替え完了でござるか…ひぃぃぃぃ?!」


『じゃーん、猫耳だよー、ねぇねぇ 可愛い?』


「ひぃぃぃぃせ、拙者、ね、ねこは猫…ネコ…」


知ってるよ、猫 キライなの
でも猫耳カチューシャと猫ヒゲを着けてるだけなのに…

ちゃんと猫補正が掛かってるのかなぁ
凄い恐がり様

少し悪戯心が湧く
バイキンマンもこんな気持ちなのかな?




『可愛くないかなぁ?ねぇねぇ?』


「う、ううか、可、愛いぃ…でござ…る」


『ちゃんと見てよー』


「うううう」


『そんなにがっつり目を閉じて…ひどいなぁ、もう怒ったぁ(棒)お菓子くれなきゃ、イタズラするぞー?』


「お、お菓子なんて 子供たちにあげてしまったでござるよぉ…」


『ちゃんと見てもくんない、お菓子もくんない、本当にイタズラしちゃうからね?』


「ひぃぃぃぃ勘弁してほしいでござ…」


固く目を瞑り、手で顔を庇い ふるふると震えている
そんなに怖がらなくても……一目、ちゃんと見てくれたら いつもの私なのに

猫耳って言っても、「犬だよ」とか「タヌキだよ」とか言っちゃえば そう見える 適当なクオリティなのに

思い込みって凄い



だからこそ許せない

ちゃんと見てよ






チュッ


「!?」


彼の腕にキスをする


チュッ


「!?」


次はオデコに


「な、ななななな?」


『これだけ近付いたら、猫耳カチューシャ 見えないよね?いつもの私でしょ?』


「え、あ、あの、チュッて…い、今…」


やっと薄目を開けてくれた


『うん、イタズラだよ』


「そ、そんな 拙者に…チュッて…」


『顔、赤いよ?カツブシマン、このネコ フラウ様にジャレジャレされて赤くなっちゃったの?』


「ひぃぃぃぃそうだった!ネコォォ…」


思い出したように青くなって 身構える

面白い



『あ、また見てもくれなくなった…いーよーだ、じゃあエスカレートするからね』


「な、何を…」


カツブシマンのほっかむりをずらして
顎にキス


「ひっ」


首筋にキス


「ひン!」


『あれ 変な声…』


「う…フラウちゃぁぁん…くすぐったいでござる…」


唇を手で覆うカツブシマンは やはり目を閉じているが
瞼の力は少し緩まった様だ



『うん…カツブシマンがイケないんだよ…』


囁きながら 唇を徐々に降ろしていく


「う…ひッ」


『私のこと 見てくれないし』


着物の襟を緩めてはだけさせて行く


『可愛い仮装なのに、褒めてくれないし』


そして胸元に舌を這わせる


「ン!…ンん…」


思ったより筋肉質の 露になった胸板は熱く
絡めた唾液を直ぐに乾かしてしまう


『カツブシマ…ン』


「ふぅ…ア…」


彼が口に手を当てている意味なんて無いくらい
その吐息は 声は 漏れ溢れ
先程よりも 小刻みに震えが増している


「フラウちゃぁ…ん 意地悪で…ご、ざるよ…」


『私を…見て…?猫耳、つけただけの、いつもの フラウだよ?』


「猫耳…つけただけ… フラウちゃん…」


熱に浮かされハァハァと息を繋ぐ彼の瞳は やはり薄く、私を捕らえる


「ネコ…ひぃ…ネコ…耳ぃ…」


『…』


彼の目はぐるぐると泳ぐ

顔色ももう 青いんだか赤いんだかわからない



『もういい…こうなったら とことんイタズラしてやる!』


「えっえっ?」


着物の裾に両手を突っ込み、褌に手を掛ける


「ぎゃああ!そ、そこは!ちょ、ちょっと!」


壁を背に 逃げられないカツブシマンは抵抗して 尚更 着物がはだけてしまう



『あれれ?やっと私のこと 見てくれた』


「さ、さすがにこんな事 されたら…」


『ね、私の仮装…どう?』


「かっ、可愛い…でごさるよ…」


『照れてるの?』


「て、照れてなんて ないで…ござる!」


『照れてるよー…そんなんじゃ、イタズラは止めてあげない…』


褌を掴む手に力を入れた瞬間、彼が暴れ出す


「わーわー!可愛いでござる! フラウちゃんならネコに扮していても大好きでござる!だから…」


はた、と二人の目が合って 胸の鳴る音が
耳奥まで響いた気がした



「だ、だか、ら…その手を離して欲しいでござる…」


「大好きな… フラウちゃんに…拙者の褌の中が、今 どうなってるのか、なんて見られてしまったら…」


「拙者の…醜い想いがバレて…しまったら…きっと、キ、キライに…」


真っ赤になった顔に潤んだ目、今にも涙が溢れそうだ
震えた唇は さっきイタズラしてた時よりも数段 色気を増しているように感じる




『キライになんかならないよ…』


『ごめんなさい、カツブシマン、イジメ過ぎちゃったね』


『私…カツブシマンが大好き…
好き過ぎて…イジメたくなっちゃった』


『[醜い想い]か…私も…[醜い想い]で、カツブシマンを私のモノにしたくなっちゃったの
許して』


「み、醜くなんか…ないでござる………」


彼の腕が私を抱き締める


「拙者が抱いているのと同じ想いを
フラウ ちゃんが、拙者にも抱いてくれているなら…それは…もう…醜くなんか…」


『カツブシマ…』



唇が重なる



「ン…」『ふ…』



息が苦しい

唇を貪る激しさが

腹部に当たる、彼の熱が


私の理性を奪う



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あきゅろす。
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