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烈々布店長の裏(色々詰め)
恋人の熱量(甘,本番無し裏)
『かつぶしマン 大丈夫?』


かつぶしマン「なんのこれしき…大したこと無いでござる」


そう彼は笑って強がるが…傷口は痛々しい


先刻 バイキンマンに襲われていた子供達を助ける為に負傷したもので まだ血が滲んでいた

手当ての為に私の家に連れて来て、薬草を使った消毒を済ませた所だ


かつぶしマン「うっ、痛たた…」


『ごめんなさい、もう終わるから』


かつぶしマン「いやいや、大したこと無いでござる…」


『この薬草は暖かくなる効果があるから少し暑くなるかも知れないの。少しの間、横になってゆっくり休んでて』


かつぶしマン「かたじけない。ではベッドで少し休むでござるよ」


『うん、ちょっと道具を片付けてくるね』


足早に洗面所に向かい、次は彼がリラックスできそうな飲み物を持って枕元に置きに行こう

そう考えたときに 物音がした


『…かつぶしマン?』


踵を返し部屋に戻ると、彼の様子は変だった


かつぶしマン「あ… フラウちゃ……ん…」

『ど、どうしたの?熱?』

かつぶしマン「なんだか…身体が、熱いでござる…」

『………これ、もしかして!』



かつぶしマンの額に手を当てると やはり熱があるみたい


『薬草の副作用かも…』

かつぶしマン「うーん… フラウちゃん… 」

『かつぶしマン…今あなたの身体で一番熱を持ってる所はドコ?冷やさないといけない…』

かつぶしマン「えっ…えっと…あの」

『苦しいハズだよ?早く教えて』

かつぶしマン「あ、あのっ………拙者、自分で冷やすでござる…」

『熱でクラクラしてるんでしょ?私がしてあげるから!命に関わるんだってば!!』

かつぶしマン「っっ……………あの、一番…熱いの、こ………ここでござるが…」

『…』


布団をめくり、両手で覆った下半身を差して 彼は紅くなった頬で言う


『……………わ、たしが…治してあげるから…』

かつぶしマン「そーゆー訳には行かないでござる!拙者も武士のはしくれ!オナゴにそのような…」

『わ、私のミスでこうなっちゃったんだから!責任は取ります!!』

かつぶしマン「責任とか関係無いでござる!拙者の体でござる!!それに、こ、恋仲でもない男女が、そんな…!」

『じゃ、じゃあ今だけ恋仲になります!それで良いでしょ!?』

かつぶしマン「い、今だけ?」

『そう…今だけ恋仲になって、かつぶしマンの熱を下げて…』

かつぶしマン「さ、下がったら………お仕舞いで ござるか?」

『だって…今のままじゃ、あなたの熱を冷まさせてくれないんでしょ?』

かつぶしマン「………い、いやで…ござる」

『わっ』


強い力で抱き寄せられた

彼の体温は確かに熱い
背中に回した腕も 頚元の肌の匂いも アツい…

覆っていた手が隠していた 一番熱のある箇所を 目の当たりにしながら 私の頭も一気に熱っぽくなる



かつぶしマン「一度、恋仲に成ったのなら……離れたく、ない…で ござる」

『えっ あ、あの…』

かつぶしマン「 フラウちゃんと 恋仲に…なれたのなら…放さないでござる…」


また 彼の カイナに力が加わると
彼の懐も、硬度ある感触も 温度が上がった気がした

どうしよう パニックで私もどんどん熱くなる
耳も 頭も かつぶしマンとの この距離のせいで どうしようもない


『えっと…あ あの…………ねぇ…』


かつぶしマン「 フラウちゃん……」


『じゃ、じゃあ早く!!熱を冷まさせて!!かつぶしマン!!』


かつぶしマン「せ、拙者と……ずっと…恋仲に…なってくれるので ござるか?」


『恋仲って…こ、恋人…』


かつぶしマン「左様………ずっとずっとの、恋仲になれないのなら、もう、逸そこのまま…倒れてしまっても構わぬ…」


『わ、解ったよ…こ、恋仲になるから…ずっと…』


かつぶしマン「良いのでござるか?恋仲になれば…放さないでござるよ?」ぐい


『ひゃ………!』


私の身体をベッドに引き上げて 彼の身体に抱き付いた体勢で 凭れさせる

勢いで かつぶしマンの股関の張りと 私の腹部がぶつかる


かつぶしマン「今日は、こんな風に…思いの丈をフラウちゃんに ぶつけてしまう、かも知れないでござる…」


『い、いいよ…私だって…かつぶしマンの事………す、好きだったんだから…』


かつぶしマン「…ほ、ほんとで ござるか?」


『ん……かつぶしマンが…………私の事 見てくれる前から…』


かつぶしマン「……… フラウちゃん……も もう、本当に放さないでござるからし…て…ンッッ」


かつぶしマンの唇をそっと 私の唇で塞いで 短い、触れるだけのキスで言葉を遮る


かつぶしマン「 フラウちゃん… 」


『そっちこそ、薬草の副作用で盛り上がっただけの気持ちだったら…容赦しないから』


かつぶしマン「も、勿論でござる…武士に、男に二言は無いでござる」


『武士も男も置いておいて、かつぶしマンに二言は?』


かつぶしマン「な、無いでござるよ!」


『じゃ、本当に放さないでね』


かつぶしマン「むぐ、ン…」


再び 彼の唇に私の唇を重ねて 今度は静かに舌を絡める


かつぶしマン「んん…んゥん、んッッ」



息苦しさから 逃げようとする彼の首に手を回し、胸を押し付け、更に密着を謀る

既に涙を目に溜めたかつぶしマンが 息を小刻みに揺らし 頬を紅潮させて
しかし腕はちゃんと私の腰を抱き、必死で手を離すまいと強張っている


『ふふふ、そんなにぎゅうぎゅうして、本当に私のコト 離さないつもり?』


かつぶしマン「だって… フラウちゃんが… 」


『比喩だよ。…ねぇ…』


かつぶしマン「アッ…!! フラウちゃ ソコ…は!!」


『こんなに密着しちゃうと、ココから…放熱、出来ないよ?いいの?苦しいよ?』


彼の屹立した膨らみを恥骨で圧す
刹那 その汗ばんだ肩はピクリと震える


かつぶしマン「ひぁアッ…!!そ、それ以上…うぁ……」


『恥ずかしいコトじゃないから…大丈夫だから…』


かつぶしマン「あ……そんな、スリスリしたら 拙者、拙者…ぁ…」


『医療行為だから…大丈…』


かつぶしマン「や……医療行為じゃ…なくて、あ、愛ある…営みを…」


一筋 頬を流れてしまった彼の涙が、優しく私の胸を濡らす気がした


『そうだったね…ゴメン、かつぶしマン…』


嗚呼 彼の火照り切った身体が待ちわびている
それなのに こんなに待たせてしまった

大好きな彼の哀願する姿が見て見たかったのかも知れない

私は欲張り

ピュアなあなたには 精神的にも肉体的にも残酷だったでしょう


かつぶしマン「えっ… んアッアッ…だ、だめでござる!手…動き…早ぁあ、あ…ッッッ…!!」


『大好きだよ、かつぶしマン…』


かつぶしマン「あ、あ…ッッ━━」



━━━
━━



『うん、熱は下がったね!良かった良かった』


かつぶしマン「………」


『お、怒らないでよ…仕方なかったじゃない…』


かつぶしマン「お、怒ってなんかないでござる……」


『こっち向いてよぉ…かつぶしマン』


かつぶしマン「あ、あんな姿……見られて、あまつさえ…あんな、あんなコト…」


『そ、そんな気に病まないでよぅ…』


かつぶしマン「拙者、拙者…」ぷるぷる


『大好きだから…シたんだよ、かつぶしマン…』


かつぶしマン「……って……」


『え?何?』


かつぶしマン「もっと言って欲しいでござる…」


『あ、す、好きです…かつぶしマン…』


かつぶしマン「…………もっと…」


『も、もう!元気じゃない!かつぶしマンたら!』


かつぶしマン「……もっと言って欲しい…」


『……もう…』



恥ずかしがりの甘えたがり
そんな彼の新たな一面に胸が鳴る

ねぇ、私も相当参ってるみたい


背を向けた彼にそっと忍び寄り
頬に キスを落とし
呟いた


end



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あきゅろす。
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