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烈々布店長の裏(色々詰め)
武士と惚れ薬(裏無し)
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彼目線
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ばいきんまん「はーひふーへほー!あー 俺様退屈ぅー」ヒューン

ばいきんまん「なんか面白い事 ないかなー…むむ!!アレは…!」


俺様はUFOで暇潰しの矛先を探していた
森の湖をしょんぼりと眺めている、見覚えのある女の子が、目に止まったのだ

UFOを降りて こっそりと茂みに身を隠しながら様子を伺ってみる


ばいきんまん「フラウちゃん!!…うーん、フラウちゃんは苦手なんだよなぁ…」コソッ

ばいきんまん「でも 珍しいな…あんな所で何やってんだ?」コソッ


気になったので 息を潜めて 俺様はこっそりと、座り込むフラウちゃんに近付いてみた


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『…』フゥ


さっきから溜め息ばかりついている

俺様が背後に立ってからそう時間なんて経ってないのに


『…』ハァ


ほらまた
……放っておきゃ良いんだろーけど、いつも強気なフラウちゃんが、こんな様子だと ちょっと引っかかるんだよな
うーん 何だかイライラすらしてきたぞ


『…』フゥ


ばいきんまん「うるさーい!!」


『わぁぁぁぁ!?』ビクゥ


ばいきんまん「さっきから溜め息ばっか!何なんだ!!」


『へ?へ?ばいきんまん??な、な、いつの間に??』


ばいきんまん「うるさーい!お前がフゥフゥハァハァ言ってるから ツッコミに来ちゃったんだ!」


『え?えっと…それ、下ネタ?』


ばいきんまん「ハァハァ…??ツッコミ…??」

ばいきんまん「そんな訳ないだろバカかぁ━━!!!」ムキーッ


『あ、そうだよね、ゴメン…』


変な話題になったと思ったら、突然謝るし
やはりいつもと違うな


ばいきんまん「まったくもぅ…何かあったのか?」


『…う、ん…まぁ』


ばいきんまん「勿体ぶらずにさっさと言え」


『好きな人に…好きな人が、いたみたいで…』


ばいきんまん「…それで?落ち込んでたのか?」


『落ち込むっていうか…』


ばいきんまん「なんでお前がそんな事で落ち込むんだ?」


『えー だって…』


ばいきんまん「お前が好きになったヤツが、モテてるだけだろ?それだけ魅力的なヤツを、お前も好きになったってだけだろ?」


『……っ!』ぐっ

『でも、私 失恋…じゃない?』


ばいきんまん「その好きなヤツには、フラウちゃんが好きだって伝えたのか?」


『い、いや そんなの 言えないよ…』


ばいきんまん「なら今メソメソすんな!!好きだって伝えて、フラれてからメソメソしろぃ!!」


『う…まぁ…正論だよね』


ばいきんまん「……ちょっと待ってろ」


『え?』


ばいきんまん「」チャカチャカチャカ


『な、何作ってるの?バイキンメカじゃないよね?…薬品?』


ばいきんまん「出来たぁ!ほら!コレを使え!」


『何!?コレ…』


ばいきんまん「惚れ薬だ」


『はぁ!?ほ、ほれぐ…』


ばいきんまん「しー!!デカい声で言うな!ドキンちゃんの耳にでも入ったら、俺様 作らされるだろ!!」


『ばいきんまんも声デカいよ…いや、てか こんなの受け取れないよ??』


ばいきんまん「ウジウジしてるお前に 俺様からプレゼントだ!有り難く受け取れ」


『……もしかして、ばいきんまんも私と同じような立場だから 元気づけてくれようとしたの━━』


ばいきんまん「はぁー!?俺様がフラウちゃんと同じ立場?そんな訳ないだろ!
俺様のほうがフラウちゃんよりは有利で楽しくやっていけてるもんねー!!」


『(やっぱりドキンちゃんのこと 好きなんだろうな…怒るから言わないけど)』


ばいきんまん「ふんっ!まぁ、フラれてからメソメソするんなら、また俺様が話を聞いてやっても良いからな!!」


『!』


ばいきんまん「はーひふーへほー」


急に居づらくなってしまって、俺様はUFOに乗り込み 背を向けたのだ

……俺様優しいなぁ
惚れ薬まで作ってやって
ま、まぁ いつも強気なフラウちゃんが元気無いと、調子 狂うしな!

暇潰しだ、暇潰し!


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ヒロイン目線
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『………どうしよ、コレ(惚れ薬)』


コレ………使っちゃったらどうなるの?

カツブシマンが、私のこと 見てくれるのかな…??

コレを、惚れ薬を、使っちゃったら…

って
ダメだよ…常識的に考えて こんなの…薬の力で私のこと 見てもらえても…きっとどこかが虚しくなるよ
幸せを見失ってしまう…


『あれ…??紙切れが挟まってる…ん?文字…』


それはメモのように書き殴った、ばいきんまんの文字で


[この薬の効き目は2〜3時間]と記してあった


━━━
━━



かつぶしまん「え?これを拙者に?」

『うん…』

かつぶしまん「フラウちゃんが作ったジュースでござるか、では遠慮なく…」


いや………だって、2〜3時間さ 私の事を好きになってくれるかつぶしまん目の前に現れるのなら………ちょっと………抗えないよ
卑怯で姑息なのは重々承知だけど………もう、ダメなの
我慢出来ないよ………


かつぶしまん「はー、美味しいでござるよ!」プハッ

『よ、良かった…』


どうなんだろう?惚れ薬は飲ませたけど、即効性なのかな?そんなわけ無いかな…


かつぶしまん「む…??何だか暑くなってきたような…」


あ…即効性のようです
さすがばいきんまん。正直天才だと思う。

さて……どう……効果が現れるのかな??




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