[携帯モード] [URL送信]

烈々布店長の裏(色々詰め)
イチャイチャしないと出られない部屋(裏無し)

━━━
━━



『え?』

かつぶしまん「一体全体、どういうことでごさるか…??」

『…聞いたことがあるけど、複数人でこういう正体不明の部屋に閉じ込められたときに、注意書きの指示の通りに行動しなければ その部屋からはずっと出られないって話…』

かつぶしまん「何!?くっ!開くでござる!」ドンッ


かつぶしまんの三日月剣法で 施錠されているドアを攻撃するが、びくともしない


かつぶしまん「ていっ!!でぁぁ!」ビシッバンッ

『かつぶしまん、やっぱり力業ではダメだよ。注意書きの指示の通りにやってみよう?』

かつぶしまん「むぅ…仕方ない…」

『えっと…』

かつぶしまん「む…イチャイチャとは…具体的にどうすれば良いのでござろうか」

『う、うん…どうしよ…』

かつぶしまん「…うーむ」

『んー…』

かつぶしまん「うーむ…」

『とりあえず、手を繋いでみよう![イチャイチャ]っていうのは離れ離れじゃ出来ないんじゃない?』

かつぶしまん「む?そ、そうでござろうな!」


スッと手を繋ぐ私達


『…』

かつぶしまん「…」


何だろう…繋ぐ手から 流れて来る彼の体温が暖かい…
それだけなのに、とても恥ずかしいような
あ、私ってば 手汗とかベタついてないよね?どうしよ ドキドキしてきた


『あの、かつぶしまん…』

かつぶしまん「な、なんでござろう!」

『あ、いや…その』


かつぶしまんも 何かこちらを意識してない?
どうしよ 変なコト 言わないほうが良いか…


『かつぶしまんの手、おっきいね…』

かつぶしまん「ん??拙者の手?い、いや」


だけど 触れた指や重ねた手の平の温度が考えとは裏腹に

二人だけの空間だからなのか…


『…』スリッ

かつぶしまん「拙者は男で、フラウ殿は女性だからでござるよ」

『う、ん…オトコと オンナだもんね?』

かつぶしまん「…な…」ドキッ

かつぶしまん「(フラウちゃん、上目遣いで!)」ドキドキ

かつぶしまん「(そんな、意味深なコトを言うなんて…)」ドキドキ


思考が飛んでしまっている
私の言葉選びも 随分浅はかだ

こんな眼差しで見詰めてしまっては 彼も 困るだろうに━━━


『違うのは 手の大きさだけじゃない…よ…』

かつぶしまん「…ッッ!」ドキッ

『…』

かつぶしまん「(そ、そんな熱視線を…ど、どうしてしまったでござるか…フラウちゃん…)」


━━カチャ━━


あ 施錠………
と、彼の唇が微かに開いた

だけど 開いた唇のかすれが言葉と化す前に 空虚に消えた。いや、消した。
呟きを 彼が 掻き消して、無かったことにしたのだ。

かつぶしまんが 施錠について言及してしまえば、このムードはここでお仕舞い。
だけど 施錠が解けた事に気付かない振りをすれば もう少し━━…
このままでいられる…??

貴方も それを望むの?二人だけの今を、望んでくれたの?

なんて 増長してしまう


だから


『もしかして、施錠 開いたのかな?』

かつぶしまん「そ、そうでござるな!」


敢えて 自分から このムードを解く。

強気になったから?違う…臆病だけど
かつぶしまん、貴方に付け入る隙を 見つけちゃったからなの

チャンスはきっと 転がってる

虎視眈々と 伺ってみるよ。


end


[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!