☆銀魂の小説(真選組/長編) 7―おにぎりの香り(続)※銀月表現注意 ━━━ ━━ ━ 最近出来たカフェだから、と呼び出した先でオーダーしたフルーティードリンクの氷をストローでつつきながら 目を細め、呆れ気味に彼女は言う 月詠「全く…さぞ困っているだろうと わざわざ夜分にお主の部屋まで忍び込んで 解毒薬、一式を渡したというのに…とんだトンチンカンじゃな」 『い、いじめないでよ…もう恥ずかしさで何度か死んだし』 月詠「…じゃが、あの惚れ薬を処分してくれた礼をすると言っていたからな、受け取るが良い」 つっきーは小包を出す 『いや 自分のヘマでつっきーに解毒薬持って来てもらったりしたから 受け取れないよ…気持ちだけ、貰っておくよ』 「たいした物は入っておらん…金銭では無いし。ならば カップル成立のお祝いとして、受け取っておけ」 『…つっきー…イイ女だね…早く銀さんと幸せになれる日が来ると良いね』 月詠「だからそーゆーのではないと言っておるじゃろ!」カァァ ━━━ ━━ ━ あとはその後の報告女子会 キャッキャウフフと軽めの恋愛トークだった 日輪さんに会う度「月詠を何か女の子らしい事に誘ってやっておくれよ」って言われてるので、たまにはこんなのも良いでしょ 近藤さんに土産話も出来たしケーキ買って帰ろう ━━━ ━━ ━ さて 屯所に戻り、近藤さんの姿を探すが見つからない もう帰って来てるはずだけど 長引いてるのかな 手当たり次第、捕まえて 行方を聞いてみる 山崎「局長?まだ見てないなぁ」 神山「少し遅れるらしいですよ、それより沖田隊長見ませんでした?」 沖田「あ?盛ってんじゃねーぞ メスゴリラ。神山?パトカーのトランクに詰め込んで来たところでさァ」 職務が職務だけに 帰りが遅いと心配になるけど もっかい近藤さんの部屋に行って 居なかったら大人しく待っておこう… そう諦めてスッと障子を開けた時 ついぞ見つけた広い背中に飛び付く 近藤「ん?わっ」 『お帰りなさい近藤さん! 』 近藤「おう ただいま 仁和、どうしたの?熱烈な歓迎だね」 『そ、そんことないよ…あのっ ケーキ買ったから…食べよ!』 近藤「おお、ありがとうな」 ニッと少年みたいに笑う顔にドキッと胸の奥が揺れた そして やっと二人になれる空間に 安心感を覚え、何気なく部屋でケーキを突っつける幸せを噛みしめる 近藤「今日は吉原の、えっと…百華のなんとかサンに会って来たんだって?」 『うん、つっきーってゆーの 可愛くて優しいんだぁ あ プレゼント貰ったんだ!中身見てなかった』 近藤「へぇ、プレゼントって 何か良い事あったの?」 『あ、あのね…カップル成立のお祝い…だってさ…』 近藤「えっ…いやぁアハハハハ改めて言われると照れるなぁ……」 『ね、照れるね…』 「ははは…な、中身は?何なの?」 『そ、そだね 開けよう!』 まだぎこちなく 些細な事で赤面する二人 皆には初々しいって笑われるけど こんな日常がいとおしい 『ん?何だろう、手紙…』ガサガサ ━月詠からの手紙━ 《先日は世話になった。吉原で流行りの高級[ピー]を礼の品として贈ろう。『一匙でビンビン・今夜も○イアグラ』は新製品だ。役立ててくれ》 『役立つかぁ!!』ぺちーん 「」鼻血ブー 勢い余って投げつけた 高級[ピー]を見た近藤さんはお約束の展開になってしまった 『大人の玩具屋さんがぁぁぁ!!しかもまたエロ薬かよ!吉原ってそればっかかよ!』 近藤「仁和 …口汚く友人を罵るもんじゃ…ない…ぞ」パタリ 『近藤さん、鼻血拭いて!ああああ力尽きた?!ちょ! うわぁぁぁぁん こんなベタなオチは嫌だぁぁぁ』 私達にはまだ 早すぎるでしょ 初々しいイベントの数々を無視し過ぎ これからゆっくり、時間を掛けてもっともっと 二人の時間を楽しんで行くんだからね end [*前へ] [戻る] |