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☆銀魂の小説(真選組/長編)
7―ジョロキアの傷(完)
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『…入るよ?』


「おう、持って来たか メスブタ」


『今日のが気に入らないならどうなんの?』


「明日も来い 」


『えええええやーだー はい、どうぞ』


「…………なんでいコレは」


『いいから食べなさい』


もぐ


「……白玉…」


『食べた事ある?』


「……作ったんですかィ?…」


『早起きしたよ』


「…」


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「━ちゃん、総ちゃん おやつよ」


「わー 今日は白玉ですね 姉上」


「よく噛んで食べなさいよ?喉に詰めないようにね」


「はーい…………美味しいです!姉上!」


「うふふ、良かった」


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━━━━
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『総…?』


どうしたんだろ…黙っちゃった 美味しくないのかな?


「…」


『…お…美味しくない…?』


「いえ 美味しいです…」


『……?』(敬語??)


「ハッ…」(今 姉上を思い出して…)


『大丈夫?無理に食べなくてもいいよ?やっぱり手作りなんてガラにも無い…』


そう言うが早いか ガツガツと猛スピードで平らげてしまった


『ちょ、よく噛んで!喉に詰まるアホ!』


「…」(チッ セリフまで…)


『な、なんで睨むの』


「興が醒めやした、解放してやらあ」


『へ…いいの?』


「…飲み込んでから気付いたけど 思えばそんなに美味くはなかったけどな、俺は慈悲深いんでィ」


『そ、そっか そりゃどーも…』


意外過ぎる反応に若干怯えてしまい 言葉を失う


「…」(どうかしてら…姉上とコイツが一瞬でもダブるなんて…)


『…』


「なんでィ?」


何だろう
その顔は 何だか拗ねた子供みたいに見えて 放って置けなかった


だから 思わず彼の腕を撫でて 言った


『早くケガ、治して』


「…誰のせいでこんな目に遭ってるか 解ってるよな?」


『治ったら、快気祝いに また白玉作ってあげる』


総悟は 目を見開き

その後少し笑って


「今日の白玉より…美味くねぇ白玉作りやがったら 道場での剣の実技、しばき倒すからな」


『は?知らないよ やだよ じゃあ作んないよ』


「作れ。ハゲさすぞ」


『アンタがハゲさすのは土方さんでいいでしょ、私 悪くないし、もう土方さんに作ってもらえよ』


「いや おまえが悪い。おまえが弱っちいせいで俺がケガした。土方は死んだからほっとけ」


『ぐぬ…アンタが勝手に庇うから…てゆーか土方さん死んだの!?土方さぁぁぁん!』


「これからも俺は勝手に庇い続けるかも知れなねぇぞ。その度にケガさせるつもりかィ?」


『ぬぬぬ 庇わなきゃ良いんじゃ…』モゴモゴ


「俺が庇ってやれない時はどうするつもりでぃ」


『ぬぬぬ 自分で何とか出来るし…』モゴモゴ


「モゴモゴうるせぇ。コレが治ったら みっちり稽古つけてやらァ…覚悟しとけよ、メスブタ」


『優しく稽古つけてよね!あとヤラシイ事しないでよ!ベロベロとか…胸に白玉とか』


「するに決まってんだろィ 嫌なら強くなれ」


『ヒィィィ セクハラですよ、土方さぁぁぁん』


「土方はもういーって言ってんだろ」


ぎゃーぎゃー


━━━
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尤もな意見でぐうの音も出ない
私が弱いのは 事実だもんね


乱暴な言葉だけど…[これからも庇ってくれる、守ってくれる…?]って、そんな意志を匂わせる ドS王子の優しさにむず痒くなるけど


そうだね 強くならなきゃ、ね

総悟のスパルタは怖いけどちょっと頑張ってみようかなって 思いました


end



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あきゅろす。
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