☆銀魂の小説(真選組/長編)
1―アイマスクとバレンタイン
義理チョコを渡すのは楽しい
『はい、どうぞ』
近藤「わぁ、俺にくれるの?マジで?やったぁぁぁぁ!仁和、ありがとな!」
『そんなに喜んで貰えて良かったです』
近藤「いやー、やっぱり嬉しいもん」
『ははは(なんか申し訳ないな、ただの義理チョコなのに)』
近藤「お返しなら 期待して良いぞ、オジサン ちゃんと美味しいモノを買ってくるから」
『わぁ!やった!楽しみ!…でも、いつもありがとうございますって気持ちを込めてるんで、見返りは求めてませんよ』
『いつもお疲れ様です、ありがとう 近藤さん』
近藤「ウッ…良い娘に育って…」ウルウル
『あははは 泣かないで下さいよ』
この後、感極まって抱きついてきた近藤さんが少しウザかったけど、それはさておき
日頃お世話になってる人に感謝を伝えたり、
気軽さもあって コミュニケーションツールとしては お祭り感覚もあって 良い物だと感じてる
山崎「えっ 俺に?」
『あんパン食べるし 甘いモノ、ヘーキですよね?』
山崎「た、食べる食べる!あ、ありがとう!」
大抵の人は喜んでくれる様子だし
こちらも人の笑顔が見られて楽しくなる
だけど たまに憎まれ口しか叩かない、困ったドS野郎も存在するのだ
料理が篦棒に上手い自信はないけど
私なりに感謝を伝えたいから、前日から準備して作って皆に配って…
って、そりゃ 私のエゴだけどさ
━━「つまんねぇモン押し付けて無いで ダイエットでもしたらどうですかィ」
何なのよ…
━━『あっそ…じゃあ総悟にはあげないから』
━━「へっ いらねーやィ、そんな…」
そこで近藤さんが空から降って来て(お妙さんに飛ばされたらしい)、うやむやになっちゃったけど
なんなの
失礼なヤツ
こっちだって貰ってくれって頼んだ訳じゃないし
…………あーあ
あんなドS馬鹿のだけ、特別仕様にするんじゃなかった…
自分で食べちゃうの、凄く切ない…
まだ、チョコをあげてないのは なかなか捕まらない副長…
総悟のチョコなんて、副長にあげちゃおうかな
どーせマヨネーズぶっかけて食べられちゃうから
特別仕様だなんて、判別されないだろうから気が楽かも
…………あ
副長だ
渡りに舟かも
『副長━━!』
土方「ん?」
━━━
━━
━
『━てなことがあったンです!総悟、なんなの!いつにも増して憎ッッたらしいんですけど』
土方「…ハァ」
む
何その溜息
またか、みたいな意味?
土方「あのな、そりゃ照れ隠し…」
沖田「とりゃー!死ねぇ土方ぁ!!」
『うわ!?』
突如現れて
真剣を振り降ろす総悟
白羽取りする副長
あまりに突然過ぎて驚くより他無い
土方「いきなりなんなんだコノヤロ!」ぐぐぐぐ
沖田「あれぇ 今日が土方さんの命日だと思ったんですけど」ぐぐぐぐ
ポカンと呆気に取られていると
沖田「おい 仁和、ソイツをこのニコ中マヨネーズにやるんですかィ?」
『え、あ、うん まぁ…な、何?』
沖田「悪い事は言わねぇ、俺に寄越しなせェ」
『さっきあんだけこき下ろしたクセに…』
沖田「折角の手作り菓子がマヨネーズ掛けられてベロンチョンだぜィ?」
土方「ベロンチョンて何だ!?本当に失礼なヤツだな、おまえは!」
『う…そうだけど…ちゃんと喜んで食べてくれるなら、ベロンチョンでも良いもん』
沖田「それじゃ菓子が死んだも同然だろィ、俺に食わせたほうが 菓子も本望だろうよ」
『副長は……私からのチョコを[押し付け]だなんて、迷惑そうにはしないもん』
沖田「…」
土方「総悟、ちょっとは素直になってやりゃどうだ…」
『素直?』
沖田「…」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!