ゾンゼロ長編
004
side:安吾
「あ、起きよった」
嘘やろ。自分どないな事してここに隠れたんや。
まさかこないな所に居てるって。…通気口なんやけどな。
「…じ…」
ん？寝ぼけとる…なんか言うたか、と思った矢先
「ジンガイだーーー！！！」
ドゴッドンガラガッシャシャーン
痛い。頭突きの形を取られて、デコは腫れたし、俺はすごい勢いで脚立から落ちた、もとい落とされたらしい。
人間、落ちるのはあっちゅう間やな…って下らんこと言わすなや(セルフツッコミ)
「ハロー！！オイラ九浄三郎！！」
自己紹介しとる場合ちゃうぞ！
ちゅうか周りの奴等も何もせんと笑てる場合ちゃうねん！ジンガイって何や！
誰も手ぇ貸してくれへんから、通気口の奴を降ろすために自力で脚立を立て直した。
「…え〜…今朝のＨＲ前に行なったかくれんぼで
通気口の中に隠れたまま眠った九浄の捜索により
六時限目となってしまったが…(なめやがって！！)」
この様子やと先生は普段から随分と生徒に振り回されてるみたいやな…
ようやっと俺らの紹介や。すっかり申し遅れたで。
「紹介しよう 転校生の志萬安吾君と 沖野真夜子君だ
おがめ！！」
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