短編集
受け視点
「オーイ、高藤帰ろうや」
自分を呼ぶ声に振り向いた。
だが、
「ごめん加藤!今日は……」
「んだよ〜!最近付き合い悪いぞ
私より大事な用って何なの!?」
最後の方は冗談めいた口調で答えてた。
そこまで怒ってる訳ではなく安心した。
「本当悪い!!
今度何か奢るからさ」
「仕方ねぇな、絶対だかんな!」
「おう!」
その後も二三語話加藤は、帰っていった。
俺は、今普段誰も来ないこの学校の保健室へ向かっていた。
コンコン
「おお、入れ入れ」
「失礼します。」
そこには、四十代前半の無償髭を生やした短髪の何処にでもいる普通のおっさんがいた。
俺は保険委員の委員長で何かとこの保健の先生の手伝いを頼まれる。
「じゃあ、早速だがこの書類の整理をしてくれないか?」
「わかりました。何時までとかはありますか?」
「いや、ない
ゆっくりでいい」
「はい」
でも、俺はこの時間が嫌いではない。
俺は、この人がとても愛しくてしかないくらい好きなのだ。
世間では、年の差だとか男同士だとか教師と生徒という関係で批判が多いだから、報われるわけのない恋だと云うことは、わかっているけど、俺はこの人が好きなことに変わりないし、この二人だけの時間だけでも満足している。
伝わってほしい
伝わってほしくない
伝わってほしい
伝わってほしくない……
そんな思いが入り交じって俺の心のなかを矛盾でいっぱいにするのは、この人だけだ。
大好き佐賀先生……
ふぅ
そんなこんなしているうちに作業が終わり、先生との時間が終わりを告げる。
まるで、シンデレラみたい……
ふるふる
なに考えてだ俺……
乙女みたいだな
「佐賀先生!終わりました。」
「おお!相変わらず早いな」
「そんなことありませんよ」
「ほらこっちこい」
そう言い軽く手招きした。
俺は、書類を持ち先生の元へいき書類を手渡した。
「流石だな」
ニコ
「いい子いい子」
なでなで
今、顔を上げたら確実に顔が赤いのがばれるので、下を向いた。
気持ちいいけど恥ずかしい///
だから、つい言ってしまう。
「俺もう、ガキじゃ無いんですけど……」
思いとは正反対の言葉でも、これが不器用な俺の伝えかた。
気付いて!
佐賀先生
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