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第27夜 その後

 


『――って訳で、ぶっ倒れてたんだよ』

〔あの糞コムイ、あれだけ篠神に無理させるなって言ったんだがっ……モヤシの奴も初めての任務から帰ってきた後だってのに災難だな〕

『だな。可哀想なくらい不幸体質だよアレンは』

〔篠神、無理するんじゃねぇぞ……身体が持たなくなる〕

『御互い様だ。じゃ、またな。気を付けろよ』

〔あぁお前こそな〕



通信を切って苦笑いする。後で絶対にコムイ、怒られるな。

俺の会話が終わるのを待っていたようにひょこっと二人が顔を出した。



「篠神ー大丈夫ですか?」

『ようアレン、リナリー。アレン痺れ完全に取れたか?』

「はい、おかげさまで。一時はどうなるかと思いましたよ」

『そりゃ良かった。あのアホは?』

「兄さんなら反省させて、仕事をして貰ってるわ。篠神の体調不良を盾にして」

『なるほど、ナイスリナリー』

「篠神は体調はどう?」

『今は安定してるから、任務にいっとき出なければすぐによくなる』

「そう良かった。前みたいにならないで」



ホッとしているリナリーに、苦笑い。以前ぶっ倒れて、高熱出して、ホントマジでヤバかった時があったからなんとも言えない。あの神田ですらめちゃくちゃ心配するほどだった。



「婦長に許可貰ったので一緒に御飯食べませんか?」

『へ?良いけど……よく婦長が許したな』

「僕達が送り届けるのが条件ですが」

「今は食堂も少ない時間帯よ」

『なら、行かせて貰う』




ニッと笑ってベッドから降りる。右にアレン、左にリナリーで何故か手を繋がれた。



『ちょっ』

「こうしていれば大丈夫です」



優しく笑ったアレンにビックリする。

そうか、気にしてくれてるんだな。ホント優しい子だな。



『ありがとなアレン、リナリー』



思わず笑みがこぼれる。

千年公に、AKUMAに好かれた少年。俺みたいな道は歩ませたくない、いや歩ませない。俺が全て断ち切ってやる。

全く似てないけど、よく似ているアレン・ウォーカー。どうか彼に辛い道を歩まんことを。





(そう言えば、篠神の部屋も壊れていました)
(はあぁぁあ!?マジで!?)
(篠神ずっと彼処の部屋だったものね)



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あきゅろす。
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