第21夜 決着
キィン
「!?」
アレンに向けられた槍は止められていた。神田はの六幻と俺の人形<ドール>によって。俺はその場を動けない、弾き続けている。
「神田!それに篠神の…」
「ちっ」
流石に神田の傷は癒えきっていないだろう。絶対に傷口開いたな、ありゃ。
「この根性無しが…こんな土壇場でヘバってんじゃねェよ!!あのふたりを守るとかほざいたのはテメェだろ!!!」
傷口が開いた八つ当たり混じりに急に怒鳴った神田に、アレンはビビった。
「お前みたいな甘いやり方は大嫌いだが…口にしたことを守らない奴はもっと嫌いだ!」
「は…は。どっちにしろ…嫌いなんじゃないですが…」
ティムキャンピーが必死にアレンの髪を上に引っ張り、立てといっている。アレンは寄生型だ、相当な負担がきている筈。口許を軽く拭ったアレンは神田を見る。
その瞳は落ち着いていた。間違いなくアレンの瞳。神田の怒鳴りで怒りが消えたらしい。
「別にヘバってなんかいませんよ。ちょっと休憩しただけです」
「…………いちいちムカつく奴だ」
『二人とも意地の張り合いしてねぇで…早く倒せ馬鹿っ!!!』
神田が六幻で押さえていたアクマの腕を聖音波で破壊した。
「!!」
アレンももう一度イノセンスを発動した。アレンも神田も人形<ドール>も構える。
「「『消し飛べ!!』」」
全員で一斉に放った。
何だよ、言い争いしながら息ピッタリじゃねぇか。
「エ…エクソシストがぁ〜〜〜〜〜!!」
光が走った。アクマが消えたのを見届け、聖音波の発動は解け弓が消える。勝手にケースに聖音波が戻ったのをみて、俺は気を失った。
(アレンから少しだけ感じたノアの気配あれは何だったんだ…)
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