[携帯モード] [URL送信]
第13夜 アレンVSレベル2

 


神田が居なくなった瞬間、アレンもレベル2も走り出した。



「ヒャヒャヒャヒャヒャーーーー!!」

「…………」



ドドン



アレンとレベル2がぶつかった反動で、建物内部で爆発が起きた。

ここに居たら中が見えねェじゃん!



「騎士<ナイト>様子見てこい」



俺の足元に居た、人形<ドール>は、持っていた剣で軽く床を叩くと、馬に乗り、アレンが戦っている建物に入っていった。

とりあえず俺は暇だ。

























アクマが起き上がる間に左手で壁を壊し、アクマに向かって僕は投げつけた。



「!!」



アクマは拳で壁を壊したが、僕は壁に乗ってアクマの前に降り立った。



「おおおおおっ」



勢いに任せてアクマを一刀両断に切り裂いた。が―――



「!!」



左目で壊したはずのAKUMAを写した瞬間だった。



「(違う!これはアクマじゃない。ニセモノ!?)」

「ここ、ここ!」



変な感じに後ろを振り向けば、左目が反応した。

マズイ、背後を……。

鈍い痛みが右肩に走った。後ろに居たのは―――



「僕…っ?」



僕が切り裂いたアクマは風船のようにしぼんだ。アクマは僕の肩に爪を食い込ませてきた。



「…くっそ!」



やけくそに左手を動かしたが、アクマに当たらなかった。が、横から飛び出してきた何かが入ってきて何故かアクマは僕から直ぐに離れた。

よく見れば、馬に乗った騎士のような人形だった。アクマは首を傾げていたが、僕に向き直った。その人形は僕の前で立ち止まった。



「へへへへへ、写したぞぉ」

「!」



アクマは何故か僕の姿と左腕を写していた。下半身だけは先程と同じだ。

こんなアクマ見たことがなく驚きで動けなかった。



「お前、私をナメてただろ」



爪についた僕の血を舐めながらアクマは話し続けた。



「私はレベル2!ボール型のアクマと違って能力に目覚めてんだぞ。つーか、私も今知ったんだけど。これが進化した私の能力…さぁ殺すぞん!!!



アクマは写した僕の腕を後ろに振り上げた途端に――



「!?」



槍のようなものが飛び出してきたのを見て、僕は咄嗟に左腕を前に出そうとした。が、僕の足元に居た人形の方が動きが早かった。



「!?」



僕を庇うように突如大きくなった。槍のような奴で怪我はしなかったが、勢いがついたアクマの腕を止めることは出来ず、そのまま後ろの建物をことごとく勢いで壊した。

止まった?……勢いよく壁にぶつけられた筈なのに、あまり痛みを感じなかった。



『……痛っ………大丈夫かアレン?』

「篠神!?」



急いで瓦礫を左手で押し上げて、僕の下敷きになっていた篠神の上から退いた。



「僕をかばったんですか!?」

『まさか……AKUMAがあんな事するとは思わなかったからつい……』

「すっすみません!!篠神を巻き込んでしまって!!」

『大丈夫、大丈夫。わりぃな、サポートしか出来なくて』

「いいえ!ありがとうございました」

『つうかアレン、左腕大丈夫か?』

「げっ」



左腕を見ると掠り傷ではあるけど、腕がキズついていた。



「うわーーーっキズ!キズついてる!!またコムイさんに修理されるよ、どうしよう!!!」

『アレン落ち着けって!!』

「うぅ……怖いなぁ…」

『完全には庇いきれなかったな、わりぃ』

「え?……そう言えばさっきの人形は、篠神のだったんですか?」

『そ、俺のイノセンス人形<ドール>のVer.騎士<ナイト>。これは守りが専門だな』



ドールは最初に僕の足元に居たサイズに戻って居た。キズが全くない。

篠神が触ると一礼して消えた……って!?



「どうなってるんですか!?」

『本体はこれなんだよ』



篠神が指差した先にはストラップに見える人形だった。



『普段は分裂体が戦ってるんだよ。本体を知ってる奴は教団の中にもあまり居ないけどな』

「へぇ……不思議ですね」

『それコムイにも言われた』



ビキビキビキビキ



『「?」』

「なんだろ……」

『キシむような』

「音が…」



ドコオォォォオッ



床が崩れた。



「『!?』」

「お!?」

『嘘だろ!?』

「おおおおおおおぉぉぉ〜」

『っ!!!マズッ!!結構高いぞ!!』



〔マテールの家は長い年月のうちにモロくなっていたby管理人〕



「篠神!!捕まってください!!!」



篠神を右手で抱え、左手の爪を壁に引っ掻けて、スピードを緩めた。壁が無くなった瞬間―――


ガキンッ!


爪が何かに引っ掛かった。



「ほっ?」

『た……助かった』

「ほほほほほ〜〜っ」

『アレーン、大丈夫か?』



ぶららーーんと何回か繰り返して止まった。



『アレン、離していいぞ。これくらいなら無事に着地出来る』

「あ!はいっ。行きますよ」



僕が手を離すとかなりの高さなのに綺麗に篠神は着地した。



『しかし…』


「何ですかね、ここは?町の地下にこんな広い空洞があったんですね」


『アレン、そろそろ降りた方が…』

バキッ

「うわあっつ」

『遅かったな……』



爪が引っ掛かっていた場所が折れ、僕は床に落ちた。



「いだだだだっ」

『大丈夫か?』



僕は顔を上げて目の前を見た。



「!…篠神!!これは……」

『ヘェ……行くか』





(ちなみにアレン)
(はい?)
(方向感覚あるか?)
(…………すみません)
(わりぃな俺も多少方向音痴だ…)
(えぇ!?)

((……アイツらまさか迷ってねェよな))



NEXT

[*前へ][次へ#]

7/17ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!