第6夜 科学班室長
「はい、どーもぉ。科学班室長のコムイ・リーです!ぐへっ!!」
『コ〜ム〜イ〜〜!!貴様何回言えば机の上整理すんだよ!!し か も、あんなこと教団に始めてくる奴に失礼だろ!!』
「……リナリー、あれ放っておいていいんですか?」
「良いのよ、いつもの事だから。それに一回ぐらいコムイ兄さん渇を入れられなきゃ」
宣言通り殴らせて貰った。ファイルかなんかで阻止しようとしていたが甘い。フェイントで腹に一発入れた。
ちなみに周りの科学班一同が「グッジョブ、篠神」と思っていたのは言うまでもない。
「もー、ごめん、ごめん。ていうか、篠神くん病棟から脱け出しちゃ駄目でしょ」
『飛び出させる根本的な原因は誰だったかな?』
「ちょっ篠神くんドール向けないでっ!!」
『はいはい、早くアレンを案内する』
「は〜い」
「(篠神って強っ)」
うん、アレン。心の中で思ってるのモロバレだからね。君顔に出やすいね。
「さて歓迎するよ、アレンくん。いやー、さっきは大変だったね」
『お前のせいだろ』
(((((誰のせいだ…)))))
周りの科学班も絶対にコムイに突っ込んでいるだろう。コムイ、リナリー、アレンが部屋に入っていくのを見届けてから俺は座り込んだ。
『………』
酷く吐き気と目眩がする。かなり体調が崩れてきた。流石にここで倒れる訳にもいかないので、ポケットに入れてあった薬を飲み込んだ。
最近酷いな、任務に支障がでなければ良いが。
薬が効くまでと一時ボーッとしてたら、誰かに腕を捕まれてたと思ったら、肩を貸してくれ歩き始めた。
「医務室行くぞ」
『あらら、心配してきてくれたんだ神田』
「あからさまに体調悪ぃの見え見えだ」
『サンキュ……助かった』
「神田くーん、篠神君宜しくね」
奥の部屋では笑顔で手を振るコムイと、コムイの治療を受けて気絶しているアレンが居た。リナリーはいつもの事なので動揺していない。
「ちっ」
『あんにゃろ……気付いてやがったな』
気付いてて何も言わなかったコムイに感謝と苛つきを覚えつつ、俺は神田に連れられて医務室に向かった。
優しさ
(唯一コイツだけは生きていて欲しいと思った)
(神田の気遣いか胸に染みた)
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