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第2話 再会


日本に来てから初めての非番が入り僕はある人物に会うためにとある事務所に来て扉を開けたら鈴がなった。その音に反応して出て来たのは物凄い美人さんで、僕の記憶が正しければこの弁護士事務所の所長である綾里千尋さんだとおもう。



「どちら様かしら?」

「僕は松山陸って言います。成歩堂龍一って人ここで働いてますよね?」

「あら、なるほど君の知り合い?」

「はい、学生の頃の友人でして。名前いえば多分わかると思います」

「ちょっと待っててね」



綾里さんが奥の部屋に行き確認をしに行った。どんな反応を示すかなーっと思いながらワクワクして待っていると綾里さんの後ろから、上下青いスーツにツンツンの黒髪、黒目の全く昔と変わらない彼−−成歩堂龍一が出てきた。



「松山!」

「龍一君、久し振りー!」

「いつ帰ってきたんだよ!?」

「1週間前だよ。今まで色々してたから挨拶に来るの遅くなっちゃったんだ」



気軽に彼に抱きつく。外国にいたせいもあるが、龍一君とは本人公認の親友の一人だ。全く本人達には問題ない。というか、龍一君は僕の想い人知ってるし。



「なるほど君、中で話したらどうかしら?もう仕事も終わってることだしね」

「あ、ありがとうございます!」



玄関先で話していたのを思い出して中にいれさせてもらう。龍一君の目の前に座り、珈琲を淹れてきてくれた綾里さんは成歩堂君の隣に座った。



「で、なるほど君。私にも紹介してくれないかしら?」
      ・・
「あ!はい。彼女はぼくと小学校の時、仲が良かった親友で、つい最近まで海外に研修に行ってました。ずっとメールのやり取りしてたんですよ」

「ちょっ、ちょっと待ってなるほど君!今彼女って……女の子なの!?」

「あ!所長それ言っちゃ駄目です!!」



流石に頭痛がして頭を押さえた。

また間違われてたのね。うん、いやさ、女っぽくないって自覚はあるし、中性的な顔立ちって言われるけどさ。そこまで驚かれたら流石に落ち込むよ。
うーん、これまさか怜侍も性別間違って気がついてないとかいうパターンじゃないだろうか。



「あらら…気に障ったならごめんなさい」

「だ…大丈夫です。間違われやすいから」



ううう…もう少し女らしい格好をするべきだろうか。女物の服動きにくいんだよね。
綾里さんを宥めてから改めて向かいあう。本当に美人さん。



「改めて、私が綾里法律事務所の所長、綾里千尋よ。千尋って呼んでもらって構わないわ」

「僕は松山 陸。龍一君の幼馴染として育った親友です!今日から所轄の殺人初動調査担当の刑事になります。好きに呼んでください。宜しくお願いします千尋さん」

「宜しくね、陸さん。刑事だったのね…ということは、私達の敵ね」

「えぇぇえ!?」

「大丈夫、僕は《真実》にしか興味はない。検事側が不正を働くような事をしたら弁護士側に情報流しちゃうから」

「あら、じゃあ何かあったら宜しくね」

「はい、任せて下さい」

「(それって大丈夫なの!?)」


いろいろと突っ込みたそうな龍一君が面白くて僕は思いっきり吹き出した。それにつられて千尋さんも笑いだして、龍一君だけが困った顔をしていた。



「なるほど君、折角陸さんも居るのだから、今日は外に食べにいかない?二人とも私の奢りでね」

「僕もいいの?千尋さん」

「食事は大勢の方が良いでしょ?」

「よっしゃ!ありがとうございます!それならば龍一君!今日はつもりに積もった話するか!!」

「ありがとうございます!所長」



その後千尋さんオススメのラーメン屋さんに連れて行って貰って、龍一君と千尋さんとも沢山話をした。
そして僕は、帰り際に龍一君が弁護士になった理由を知り少し泣きそうになってしまった。



(怜侍を助ける為に龍一君は弁護士になったんだ…)
(怜侍…早く目を覚ましなよ…)



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あきゅろす。
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