第15話 大江戸戦士が捕まった
「御剣検事事件ッスよ!」
「チェックメイト」
「ぐおぉぉお!!」
いつものパターンだからスルーを願いたい。
あれからまた2週間近く経ち、あの事件はもう終息していた。成歩堂法律事務所は有名にならず仕舞いで、龍一君は今月の家賃がヤバイとか言ってたな。
「松山は何でいつもここに居るんスか!?」
「前の事件の報告書持ってきたんだよ。ついでにチェスをやってたの」
「………私が相手を頼んだのだ」
「21勝4敗ね。まぁ僕が4敗は手抜きしてたけど」
怜侍が淹れてくれた珈琲を飲みながら、実は約一時間以上やっていたり。
「龍一君に負けてからずーっと黄昏てたから、気分転換にと思って僕が誘った★」
「…それは言うなと言わなかったか?」
「…御剣検事って松山に甘い気がするッス」
「……(ギロッ」
「ひぃぃッス!!」
無言でノコちゃんを思いっきり睨んだ怜侍。本人目の前に図星なの丸見えだよ。
「で、ノコちゃん。話それたけど何か怜侍に用事があるんじゃないの?」
「あ、そうッス!!御剣検事に指命が来たッスよ!」
「「それを先に言え!!」」
「松山も現場に行くッスよ!」
「おぅ!」
僕も怜侍も上着を来た。部屋を出ながら疑問を口にする。
「で、今回の事件は?」
「現場は英都撮影所ッスよ」
「英都撮影所…だと?」
「怜侍知ってるの?」
「……最近人気の大江戸戦士トノサマンの撮影所だったはずだ」
「あぁ…真宵ちゃんが好きだって言ってた奴か!怜侍詳しいねぇ…」
「………最近テレビでよく見るだけだ」
それにしては撮影所まで知ってるのかよ。こいつ、実は見てるな。
「怜侍、ノコちゃんには言わないから素直に好きだって言いなさい」
「Σなっ!!///」
「御剣検事どうかしたスか?」
「何でもないっ!!」
「はいはい、ノコちゃん、続き!続き!」
「被害者は、衣袋 武志氏でそのトノサマンの怪人役の方っス。被疑者はトノサマン役の荷星 三朗ッス!」
「なにぃぃぃい!?」
「……隠したいならもっとちゃんと隠しなさい、怜侍。ノコちゃん、怜侍無視して次々!」
「話によると、朝の10時からトノサマンのアクションを打合せして、夕方の5時から、そのリハーサルがあったそうッス。それで5時にスタッフがスタジオに集まると、怪人アクダイカーンがセット付近で倒れていたそうスよ。着ぐるみのマスクを取ってみると、衣袋氏の死体が…と言うことらしいッス。胸をトノサマン・スピアーで綺麗に刺されていたと言う話ッスよ」
「ヒーローが怪人を本当に殺っちゃいましたみたいな話か。被疑者のアリバイは?」
「今はまだ話を聞いてる途中だそうスよ。でも、本人は楽屋で寝てたと言ってるみたいスが、誰も見てないらしいッス」
「…逮捕の理由は?」
「警備員のオバチャンが被疑者をみたそうッスよ」
「決定打だな」
「……弁護士は?」
「まだ見たいス」
「ふぅん……まぁ捜査に行こうか!」
僕達は捜査に踏み出した。
(陸、糸鋸刑事か私の傍に居ろ。前回みたいな事があったら集中出来ない)
(や。僕は荷星さん犯人だと思わなかったもん)
(Σ!!!)
(御剣検事、素直に松山が心配って言った方が良いスよ…)
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