*僕が君と恋を始める日(黒バス 女主)
めいんがい
最近変わったことがある。
1つは大輝くんがテツヤくんとハイタッチすることがなくなったこと。
そして、もう1つはいつものメンバーで下校することがなくなったこと。
「私に何か出来ることってないんでしょうか」
「そうねぇ、でもウサギちゃんがそんなに1人で悩むことでもないと思うわ。敦だっていつもはお菓子しばっかだけどウサギちゃんのことになると人が変わっちゃうんだから。はい、どうぞ」
「すみません」
私はあっくんちにお邪魔している。用があるのはあっくんじゃなくてあっくんのお姉さん。そして今部活の現状を相談しながら紅茶をいただいている。
「でも私どんどん皆が変わってくのを見てるとなんだか私1人取り残されてくみたいで…皆にはそれぞれの才能があって、同級生のマネージャーの子にもそれがある。なのに私にはそれがない。どんなに努力しても努力しても才能がある天才には追いつくどころかその差は深くなる。」
「…」
「でも今のまま皆が強くなっていったらもう"皆"でバスケが出来なくなるような気がするんです」
「…うん。難しいわね。バスケに対する思いなんて人それぞれだし何を目指してるのかだなんてそれこそ赤の他人が文句を言える立場でもない」
「そう…ですよねやっぱり私「でもね、ウサギちゃん。きっかけがあれば人は変わるものよ?どんなものにでもね。」!」
「まあ、中坊なんてのは単純なんだよ特に男はな」
「え」
この人はあっくんのお兄さん。今いる場所はリビングなのでどうやら話しを聞かれていたようだ。
「単純だからこそ周りに影響されやすいんだよ。大人になっていくうちになぁようやくそれが間違いだったんだって気付くことだってあんだよ。」
「ようするに心配するなってことよ!まったくあんたはまわりくどい言い方なんだからっ」
「うっせー。…ま、今のうちに悩め、悩んで出した結果が不正解でなければ正解でもない、それがお前の答えってことしかわからねぇよ」
くしゃりと私の頭を撫でるとお兄さんはリビングからでていってしまった。
「カッコイい」
「あら!あんなやつにカッコイいだなんて!フフっ敦が聞いたら泣いちゃうわよ〜?」
「な、泣きませんよ!」
今日の収穫はお兄さんは男前ということと
心配するな…か。
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