まいがーる School days. U-後編- * 相葉ちゃんが校演会前に私に声をかけてくれた。 ……正直、本当に緊張してたから、声をかけてくれた相葉ちゃんが心強かった。 School days. U-後編- (…相葉ちゃん。) 『どどどどうしたの?いきなり。』 「へっ?なんか、ね。カナちゃん、緊張してるなーって。」 『そそ、そう?』 「アッハハ!そういうトコロがだって。」 『あ……本当だ。フフッ。』 さっきまで私は緊張の塊だったのが、相葉ちゃんから和まされた所為か、嘘みたいに緊張は解けて軽くなった気がする。 …これも相葉ちゃんの独特感の所為かな…?そうだね、きっとそうだ。 『ありがとう、相葉君ッ!』 「いえいえ、そんなお礼言われる程大した事はやってないから。あ…そっか。校演会始まってんだ。」 そう。私は生徒会の仕事などしている最中は親しい名ではなく、名字に“君”を付けて呼ぶ。(潤くんは特別。松本君ってどうも違和感があってね?) “あくまで生徒会長”。マナーは必ず守らなければならない。…と、いうわけ。 『行ってきますね。』 「うん!行ってらっしゃい。」 そうだ、緊張になる意味が分からないし、自分の考えを述べてくればいい話よね。うん!! 二宮君のアナウンスで私はステージに登段し、用意された演説用の机まで向かう。 『まず、私達、生徒会執行部の1学期の主な方針は―……。』 校演会が終わり、生徒会と広報委員会が残り、セットを後片付けする。(主に広報委員がね。) 生徒会は私の指示で集まり反省会を行う。 『どうでした?今回の校内演説会。』 「「眠かった。」」 「素晴らしかったですよ。」 「俺も同じです!」 「同じく俺もー…」 『ちょっと。二宮君と大野君の“眠かった”って何よ。』 眠かったァ?!とんでもないよ。会長の前で! …そりゃ、眠かったかもしれないけど、私の考えをきちんと聞いてくれたって……; 『まぁいいや。と、言うことで。』 「1学期の主な方針を実行するんですよね?」 「よっしゃ!会計らしい仕事が出来る!」 「「えぇー…」」 「俺はどうせ庶務だろー」 『“えぇー”とか“どうせ”とか言わないの!いい?やるからにはやるんだから!!』 「「おぉーッ!!」」 「「「おー。」」」 曖昧な1歩を踏み出しちゃったけど、ここからちゃんとした足取りにするのが私の役目。 生徒会長が皆を引っ張れなかったらどうします?フフッ。 今日は部活もなく、委員会活動がない日。 私達、生徒会執行部も帰れると思ったら大間違いだった。 いきなり先生から急いで提出してほしい課題があったから、それで緊急会議を行われた。 「会長〜。普通、オイラ達も帰れる筈だっだんだよねー?」 『うん…先生が急ぎの課題だからって…ゴメンね、大野君。』 「うーん…。分かった。」 私も帰ってのんびりしたかったけど、先生が急ぎの課題って言うから…最悪だよ、ハァ。 「会長。溜め息が出てます。溜め息をすると幸せが逃げてっちゃいますよ?」 『え?あ?本当?櫻井君。』 「はいっ。じゃあやりましょうか!」 櫻井君の声で始まる作業。 作業って言っても、各部活動ごと部費を決めて、承認ハンコを押すだけの仕事。 私達の学校は部活動だけでも軽く20は越す位在る。(その中で必要のない部活動も在るけど……。) なかなか終わらない作業だったので、副会長、私は残ることになり、後の役員4人達には帰らせた。 どうせあの4人は怠けて遅れると思ったからね! やはり2人きりで作業をすると早く進む。あの4人を帰らせてよかったぁ〜!! けど…2人きりとなると…私の乙女心がヤバイ……。 *前←#次→ [戻る] |